デジタル人材の育成
電子プレゼンテーションは,マルチメディアコンテンツやアニメーションなど高い表現力をもつ一方,2つの点でインタラクティブ性を欠いたものとなってしまっています.
1つめは発表者とツールのインタラクティブ性,もう1つは発表者と聴衆のインタラクティブ性です.
現状のソフトの多くは,ひとたびプレゼンテーションを始めると,スライドを進める・戻す以外の操作をほとんど行うことができません.それゆえ,聴衆の反応に合わせてプレゼンテーションの進行を変えることが難しいものとなってしまっています.
一方,以前に主流であったOHPを用いたプレゼンテーションでは,順番に関係なくスライドを提示する,スライドを複数並べて比較する,足りない情報をその場で書き込む,さらには即席で新しいスライドを作ってしまうといった,柔軟性の高いプレゼンテーションをすることができました.
また,その柔軟性ゆえに,プレゼンテーションの進行を聴衆の反応に合わせて変えることができました.
そこで本提案では,OHPを用いたプレゼンテーションの概念を取り入れることで発表者とツール,発表者と聴衆のインタラクティブ性を向上させるプレゼンツールShadowgraphの開発を行います.
パワポにOHPの自在性を組み入れたい。そこで、ペンでバイスを使うパワポのadd-inを用意して、
これが村田君の今回のプロジェクトである。すでに開発済みのaについてはWISS2008で発表してある。GUIとして、タブレットの端をクロスすることでスライドの取り入れを表す、上辺にペンを置くとスラド一覧が表示される、などのアイディアを組み入れている。2ページ同時表示(ペンがのったページ側が大写しになる)や、白紙ページ導入もできるようにもするという。
いくいくは、タブレットメーカーにバンドルソフトにしてもらうことまでを狙う。すでにできたもののデモもすばらしいものであった。
手触りのよい、かつてOHPでできていたようなインタラクティブなプレゼンテーションが行なえるツールの完成を期待させるものである。
現時点では卒論(遠隔コミュニケーションツールの開発)が進行中なので、馬力をかけてプロジェクトに取り組むのは3月からの予定であるが、この準備状況からみても十分にやっていけるものと判断する。