デジタル人材の育成

未踏アドバンスト事業:2022年度実施プロジェクト概要(新井・松下・杉浦PJ)

最終更新日:2021年7月4日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 藤井 彰人(KDDI Digital Divergence Holdings株式会社 代表取締役社長/KDDI株式会社 執行役員 ソリューション事業本部 ソリューション事業企画本部)

2. 採択者氏名

  • 新井 康平(フリーランス)
  • 松下 日昇(Magic Leap Japan GK)
  • 杉浦 昇太(株式会社メルペイ)

3.契約金額

  • 10,000,000円

4.プロジェクト名

  • あらゆる衣服をバーチャル試着可能にする3Dモデリングシステム

5.関連Webサイト

  • なし

6.プロジェクト概要

コロナ禍において、バーチャル試着は非対面での衣服の購入を補助するツールとして注目されている。しかしながら、バーチャル試着に必要な衣服の3Dモデルの生成コストは高く、導入の障壁となっている。本プロジェクトでは、以下二点を開発することでこの課題を解決し、バーチャル試着の普及を目指す。

第一に、型紙や専門知識がなくても、商品情報から簡単に衣服の3Dモデルを生成できるモデリングツールを開発する。社会実装の方法として、第一段階はアパレルブランドの運営者が手動でUIを操作することで簡単に衣服の3Dモデルを生成できるシステムを開発する。そして、そのシステムを用いてデータを収集し、第二段階として機械学習を用いた自動生成の仕組みも実装することで、さらに事業をスケールさせる。

第二に、アパレルブランドの運営者がECサイトに簡単に組み込める3D試着アプリケーションを開発する。このアプリケーションの目的は、データセットの収集の促進と、事業展開の加速化である。3Dモデリングツールで生成した3Dモデルをアプリ上で試着できるようにすることで、3Dモデリングツールのユーザー数を獲得し、データ量の増加を見込める。また、試着アプリケーションで実際に商品を購入したユーザーからフィードバックを得ることで、より表現力のあるモデリングと試着機能を目指し、事業の収益化に繋げる。

本提案の成果は試着用の3Dモデル作成に止まるものではなく、メタバースで着用可能なデジタルな衣服の生成などへの応用も見据えている。本プロジェクトを通じて、デジタルネイティブ時代の新たな「洋裁」のシステムの実現を目指す。

7.採択理由

コロナ禍もありEC市場は衣料含めて拡大しており、3D・デジタル試着は多くのアパレルや小売で代表的なDXのアイディアとして注目されている。

ただ、これまで行われた取り組みは、技術検証やPOC止まりで事業として展開するには至っていないのが現状である。

本提案は、未踏IT人材発掘・育成事業で現場課題から学び、この停滞を打破する可能性を秘めた提案となっている。加えて、提案者は強い意志をもって本サービスを実現しようとしており、ビジネスモデルや適用対象を(ボディポジティブ等)さらに検討すればビジネスとしてのさらに発展できるのではないかと考え採択したい。

更新履歴

  • 2021年7月4日

    2022年度採択プロジェクト概要(新井・松下・杉浦PJ)を掲載しました。