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未踏/セキュリティ・キャンプ

2010年度 採択案件概要

1.担当PM

 夏野 剛(慶應義塾大学 政策・メディア研究科 特別招聘教授)

2.採択者氏名

 チーフクリエータ:小池 宏幸(プラスアド株式会社 代表取締役)

 コクリエータ:なし

3.採択金額

 1,440,000円

4.テーマ名

 演奏解釈の共有・蓄積プラットフォームの開発

5.関連Webサイト

6.申請テーマ概要

 本提案は、演奏者が楽譜に記述した「演奏解釈」を共有・蓄積するためのプラットフォームを開発するというものである。

 音楽の演奏に欠かせない「楽譜」に書かれているのは、作曲者が明示的に指示可能な音高や音長、あるいは曲想記号などである。従来の楽譜では、演奏に必要な最低限の記述しか行われておらず、芸術的な演奏に向けては楽譜から暗黙的な演奏解釈を汲み取る力が要求される。また、その能力を得るためには長年の経験や膨大な知識が必要だった。同様に、演奏解釈を他者から得るためには適切な指導者や環境が必要であった。さらに、オーケストラのように複数の演奏家が同じ演奏解釈を必要とする場面においては、演奏解釈を各楽譜に一つ一つ書き写す必要があり、大変な手間となっていた。

 そこで、演奏解釈の共有・蓄積プラットフォームを実現することで、これらの課題を解決することを目標とする。また、そのために「演奏解釈のフォーマット化」と「共有・蓄積のためのシステム開発」を行う。

 本提案の実現により、演奏解釈にコンテンツとしての価値を与え、さらには新しい音楽ビジネスの創出が期待される。

7.採択理由

 音楽演奏の世界で楽譜では共有・伝承できなかった解釈データを、IT技術によって共有できるようにしようという野心的な試みであり、提案者自身が演奏家であるという立場からの具体的ソリューションを提供しようとしている。これが実現できると、紙ベースの譜面に対して、デジタル譜面の優位性が大きく増すばかりか、自動演奏の世界の大きな進化につながるものであり、未踏採択にふさわしいと判断した。

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