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1.デジタル時代のスキル変革ウェビナー2022 目次 開会挨拶

  • デジタル時代のスキル変革ウェビナー2022バナー

2022年10月11日(火)に「デジタル時代のスキル変革ウェビナー2022 ~自律した『学び』が個人と組織の成長を促す~」を開催しました。 日本は今、深刻なデジタル競争力の低下に直面しています。特に人材に関しては、デジタルスキルや国際経験等、世界と比較し著しく低いと評価されています。そこで本ウェビナーでは、「学び」により個人と組織が共に成長するためのヒントとして、IT人材の学びや組織のマネジメント等の実態、課題分析のほか、取り組みが強化されつつある国のデジタル人材育成施策をご紹介すると共に、個人の学びを促進するための手法やマインド等について、学びの実践者や有識者の方々に、ご自身の経験等を踏まえながらご講演およびディスカッションいただきました。

目次

  1. 開会挨拶
  2. スキル変革調査結果から見る、学びに対する「企業/個人のギャップ」、「意識/行動のギャップ」
  3. 企業・個人の「学び」を支援する国の施策とは?
    • ・デジタル人材育成プラットフォームについて
    • ・教育訓練給付制度及び人材開発支援助成金について
    • ・数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度について
  4. 新しい「学び」を実践しよう 自己変革を促すパターン・ランゲージ
  5. 大人の学びについてのヒントとは?(パネルディスカッション)
    • ・はじめに
    • ・まなパタの全体像と30のパターン
    • ・自身のキャリアをDXの時代にどう活かしていくべきか
    • ・スキルのギャップをどう埋めていくか
    • ・学びを着火させるためのヒントとは
    • ・パネリストが想う「学び」とは何か
  6. おわりに

1.開会挨拶

デジタル人材育成に関するIPAの取り組みについて

IPA 社会基盤センター長 高橋伸子

政府では「人的資本経営」(脚注1)の実現に向け検討を進め、2020年9月には、いわゆる「人材版伊藤レポート」(脚注2)を、2022年5月にはその改訂版(脚注3)を公表しました。「人的資本経営」とは、人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方ですが、その要素の一つに、“リスキル・学び直し”が位置づけられています。
それらの検討を経て、デジタル技術による社会変革を踏まえた経営ビジョンの策定・公表といった経営者に求められる対応をまとめた「デジタルガバナンス・コード」が改訂(脚注4)されましたが、その内容はDX認定(脚注5)やDX銘柄(脚注6)といったDX推進施策にも反映されており、組織として、人材の育成・確保やデジタルリテラシー向上に取り組む事等が求められています。

  • 経済産業省デジタル人材政策取り組みの背景

政府が人材の価値向上、リスキル・学び直し等に関する政策に取り組んでいる背景として、日本のデジタル競争力の低下が挙げられます。スイスの国際経営開発研究所(IMD)世界デジタル競争力ランキング(脚注7)によると、日本は2022年に64か国中29位にランクダウンしており、多くの企業がDX人材不足を感じているにも関わらず、社員の学び直しを実施している企業は、米国に比べ非常に低いという調査結果が出ています。そこで政府は、デジタル田園都市国家構想(脚注8)において、経済産業省のデジタル人材政策を重要施策の一つとして盛り込んでいます。

  • IPAにおけるデジタル人材育成に関する取り組み

IPAでは以前から、IT人材のスキル変革を推進するための取り組みを実施していますが、IT人材の適材化、適所化を実現するためには、個人と企業がともに進化し続けるためのラーニングカルチャーやグロースマインドセットの醸成が重要と考えています。そのため、実態調査を継続して実施すると共に、デジタル人材育成プラットフォームやスキル検定といったハード的施策だけではなく、マインドを重視し、トランスフォーメーションへのヒントとなる“パターン・ランゲージ”といったソフト施策にも取り組んでいます。

  1. 脚注1
  2. 脚注2
  3. 脚注3
  4. 脚注4
  5. 脚注5
  6. 脚注6
  7. 脚注7
  8. 脚注8