最終更新日:2020年9月14日
本ページの情報は2020年9月時点のものです。
ご応募ありがとうございました。
選択コースは、セキュリティの各分野を牽引してきた4名のプロデューサーがそれぞれ企画する4つのトラックから構成されます。応募時は希望のトラックを選択していただきますが、参加時はすべてのトラックの講義について受講したいものを選択可能です(ただし定員数によって希望に沿えない場合があります)。
応募したトラックの講義を優先的に選び知識を深めてもよし、様々なトラックの講義を選び視野を広げてもよし、自分好みのカリキュラムで学習できます。
これまでの短期集中型の実施形態と異なり、選択コースの講義は毎週日曜日に1ヶ月以上の期間をかけて実施します。そのため講義と講義の間には時間的余裕が生まれ、仲間たちと一緒に復習したり、次の講義に備えることが可能になりました。
集中コースは、専門家の指導を受けながら、選択したテーマに基づいて設計・実装・検証をひたすら繰り返すというコースになります。
このため集中コースではテーマを定めて、期間中にはハッカソン形式で開発に集中していただきます。集中コースは4つのトラックを持ち、さらにトラック内をゼミとして分割しています。
参加される方はゼミに属していただき、ゼミ内で各自のテーマにじっくり取り組んでいただきます。なお、募集はゼミ単位で行います。エントリーの際に選択できますので、自分の受講したいゼミを決めておいてください。
選択コースは、それぞれテーマを持った4つのトラックから構成されます。以下では各トラックの特色をご紹介します。電子工作から最先端のサイバー攻撃やその解析手法、さらには法律、あなたならどの講義を受けますか?
ワークショップとコンテストをテーマにしたコースです。
おもに低レイヤーにフォーカスした講義コンテンツを提供します。
ワークショップでは実際に電子工作を各自が行い、それを使ってみることにより五感で得られる様々な気づきから、セキュリティに対して新たな視点を提供することを目指します。
またコンテスト型の講義では、様々な障害にも耐えうるプロトコルを実際に設計、実装してもらい、それらのパフォーマンスを競います。また競技者としだけでなくコンテストの設計や運営もこのコースを通して実践していただければと思います。
一般的な座学では得られない体験型また競技によって、得られるものに重点を置いたコースです。
こんな時期でもありますので、備品の調達やオンライン講義による様々な制限により多少内容に変更をきたすかもしれませんが、予めご了承頂ければと思います。
プロダクトセキュリティトラックでは、ソフトウェア製品の開発現場で必要とされるセキュリティを体系的に学びます。
昨今のソフトウェア製品は、ネットワークを介して、様々なサーバやデバイスとつながり、価値をもたらします。
こうした製品の開発現場では、クラウドをはじめとするインフラ、ネットワーク、Web、OSやアプリケーション開発といった広い要素技術に加え、それぞれの部位で行われる攻撃と、その緩和策に対する深い知識が求められます。
また、多岐に渡る攻撃から製品を守るための取り組みを、開発ライフサイクルのどこで、どのように行っていくべきかも考慮しなければなりません。
本トラックでは、製品開発の全体像を意識しつつ、必要なセキュリティを学ぶことを通じ、将来、まだ今の世の中にないような製品の開発に皆さんが携わることになったとしても、最適なセキュリティをゼロから導出、提案できる人材に育っていただくことを目指します。
社会基盤のIT化が進むとともにサイバー攻撃は深刻度を増しています。このような脅威への対策を発展させるためには、今ある脅威がどのようなものなのかを深く知り、その知見を元に対策を生み出すことができる人材が必要不可欠です。本トラックではこのような、IT技術の"闇"に立ち向かえる人材の育成を目指します。
講師には、サイバー攻撃対応の最前線で活躍する技術者に加え、サイバー攻撃対策の未来を拓く研究者を招き、実践的かつ体系化されたサイバー攻撃対策技術の講義・演習を提供します。
講師陣に負けないサイバーセキュリティへの熱意を持った方からの応募をお待ちしております。
課題駆動トラックは文字通り課題ありきでプロデュースされたトラックです。従って大きなテーマとかの縛りはありません。機械学習や深層学習などのAI技術とセキュリティのコラボレーション、法律や倫理とセキュリティ、自動運転技術の進化がめざましいクルマとセキュリティ、マルウェアの注目すべき一系統とセキュリティ、そしてマンガを使ったセキュリティの啓発。これらはすべて世の中の今現在の課題となっているテーマです。言い換えればそうした旬なテーマの最前線を体験するのが課題駆動トラックです。
集中コースは、専門家の指導のもと、キャンプ期間中に設計・実装・検証をひたすら繰り返すというコースになります。モチベーションと実力のある人がより楽しめるように、そういう演習を提供してくれる人を講師として集めました。
今年は4つのトラックがあり、それぞれ特色がありますので、各トラックの紹介を読んでみて下さい。
今年はオンラインということで、少し長めのチャレンジになりますが、逆にいうと今回しかこの期間でのキャンプは行われませんので、実力をガッツリ上げたい人にはチャンスだと思っています。
現在の暗号技術とファジングは、最先端の情報セキュリティ技術が詰め込まれていて、様々な専門分野の研究者と実装者が入り交じり、純粋理論と現実と応用が調和している珍しい世界です。日常的に使われている現代暗号は、純粋な理論だけではなく実装と結びついた成果を求められている時代でもあり、また、ファジングでは従来の職人技による実装だけではなく、シンボリック実行によるプログラム解析や遺伝的アルゴリズム、SAT/SMTソルバーなどを組み合わせることで、計算量を抑えて効率良く現実時間内で解いていくことができる研究領域でもあります。
これらの研究を抽象化すると、超多次元空間における探索問題を高速に収束させるアルゴリズムをいかに発見し実装するか、また、そのようなアルゴリズムによるショートカットの解法が適用できない安全な暗号・ソフトウェアをいかに構築するか、というそれぞれの視点で熱い攻防が繰り広げられているとも言えます。
このトラックでは、以下の3つのゼミに分かれて最先端の暗号技術とファジングについて学びを深めます。
XトラックはIoTセキュリティトラックとして今年新設されました。 IoT機器は爆発的に台数が増えていて、そのセキュリティ対策が課題となっていますが、見つかる脆弱性はどれも過去に別のITシステムで見つかったようなものと同じ脆弱性ばかりです。 脆弱性を見つけるためには、モノやソフトウェアを解析する解析する力が必要です。これはリバースエンジニアリングや、テアダウンと呼ばれたりします。
このトラックでは、そんなIoT機器を自由に分解・解析できることを目指します。
システムソフトウェア自作トラックは計算機システムを構成するソフトウェアを自分の手で作ります。2020年は,x86(x86-64)向けのOS,データベース,Cコンパイラを作るゼミが開講されます。アプリケーションを動かす基盤となる各種システムソフトウェアを作ることで,計算機をより深く理解するきっかけとなれば幸いです。
Zトラックは、ITインフラストラクチャの情報セキュリティに関する研究開発に軸足を置いたトラックです。具体的には、ネットワークをはじめ、正規表現エンジンやアンチウィルス、CPUのセキュリティ機能設計など、地味ではあるけど重要度が高く、高度な技術が要求されるような、なかなか一人では手を出しづらいテーマに取り組んで頂くつもりです。この辺りの技術を指導することは、日本の大学や企業でも極々限られた方しかいませんので、このチャンスを最大限活かしてみてください。万人ウケするジャンルではありませんが、興味がある方は是非応募してください。
まず、選択コースに応募するのか、集中開発コースに応募するのか、選んでいただきます。両方のコースに同時に応募することはできません。各コースの説明をよく読んだ上で、自分が受けたいと思うコースを選択してください。
4つのトラック(A~D)から、参加したいトラックを選んでいただき、そのトラックに応募していただきます。複数のトラックへ同時に応募することはできません。
また、エントリー後に応募課題の提出があります(課題回答ページ)が、課題の設問はトラックごとに異なります。エントリーしたトラックの課題を、エントリーしたトラックの課題回答ページに対して回答してください。
4つのトラック(L~Z)内の各ゼミから、参加したいゼミを選んでいただき、そのゼミに応募していただきます。複数のゼミへ同時に応募することはできません。
また、エントリー後に応募課題の提出があります(課題回答ページ)が、課題の設問はゼミごとに異なります。エントリーしたゼミの課題を、エントリーしたトラックの課題回答ページに対して回答してください。
応募方法は「セキュリティ・キャンプ全国大会2020オンライン応募要項」ページを確認してください。
なお、応募課題が難しく感じられる方は、「参加を目指す方へ」ページを参照してください。