本事業は、2014~2021年度に実施しました。
現在は、IoT製品・システムがつながることによって、新しいサービスを創出したり、様々なデータを用いてシステムを制御する世の中へと変遷しつつあります。この状況のことをIPAでは「つながる世界」と呼んでいます。つながる世界では、様々な品質の製品が存在しており、メーカーが想定していないつながり方等により、安全上あるいはセキュリティ上の問題を引き起こす危険があります。IPAでは、安全・安心なIoT機器やシステムの開発に向けて以下の取組みを行っています。
活動1:つながる世界の品質に対する理解の深化
「つながる」システムに関わる多くのステークホルダーが持つ様々な期待を、品質要求としていかに漏れなく洗い出し整理するかという課題があります。それに対して、製品・サービスを提供する事業者がより広範囲な視点で品質要求を整理し評価できるようにするための取組みを行っています。
関連資料 | |
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つながる世界のソフトウェア品質ガイド つながる世界のソフトウェア品質ガイド【ダイジェスト】 ■イベント資料 ・2015年11月開催: Embedded Technology 2015/IoT Technology 2015(ブースプレゼン) 『つながる世界ではこれまでの品質の考え方でいいのか?』[2.8MB] |
活動2:つながる世界のセーフティ&セキュリティ設計の推進
利用者が安全・安心につながる製品やサービスを利用するためには、サプライチェーンを構成する事業者が取り組むべき事項として、セーフティとセキュリティ設計が確実に実施されることが重要です。そこでセーフティとセキュリティ設計の開発プロセス、リスク分析・設計手法、及び第三者に論理的に説明できる設計品質の見える化手法について分かりやすく解説することによって、上流工程からのセーフティとセキュリティ設計の推進に取り組んでいます。
関連資料 | |
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SEC BOOKS つながる世界のセーフティ&セキュリティ設計入門 つながる世界のセーフティ&セキュリティ設計入門【ダイジェスト】 「つながる世界のセーフティ&セキュリティ設計入門」英文版 セーフティ設計・セキュリティ設計に関する実態調査結果 ■英文ページ ・IoT Safety/Security Design Tutorial - Important Points to be understood by Software Developers toward the Smart-society - ■イベント資料 ・2015年11月開催: Embedded Technology 2015/IoT Technology 2015(ブースプレゼン) セーフティ&セキュリティ設計してますか?実態調査結果![3.43 MB] |
活動3:開発時に考慮すべきセーフティ・セキュリティ要件及びリライアビリティ要件の整理
様々なIoT機器、システムの情報連携が進展することを見据え、様々な業種間での機器・システムの安全・安心な情報連携を実現するため、機器・システムを構成するソフトウェアに求められるセーフティ、セキュリティ要件、及びリライアビリティ要件に関する開発者向けの指針の整備に取り組んでいます。
関連資料 | |
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SEC BOOKS つながる世界の開発指針(第2版) 「つながる世界の開発指針」英文版 ■英文ページ SIoT Safety/Security Development Guidelines(Second Edition) : Important Points to be understood by Software Developers toward the Smart-society ■セミナー資料 ・2016年6月開催: 「つながる世界の開発指針」の策定の背景と概要の紹介[3.9MB] 「つながる世界の開発指針」Part1:基本となる考え方[1.75MB] 「つながる世界の開発指針」Part2:17指針の解説[1.36MB] ■動画 ・2016年7月公開: つながる世界の開発指針動画再生リスト【youtube】 |
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SEC BOOKS 「つながる世界の開発指針」の実践に向けた手引き[IoT高信頼化機能編] IoTの高信頼化に向けた分野間連携実証実験報告書 「『つながる世界の開発指針』の実践に向けた手引き[IoT高信頼化機能編]」英文版 ■セミナー資料 ・2017年11月開催: 「『つながる世界の開発指針』の実践に向けた手引き」の詳細[3.41MB] |
活動4:「利用時の品質」を製品開発に盛り込むための視点整理
つながる世界が進展することに伴い、 IoT製品/サービスを操作した経験の少ない子供や高齢者をはじめ、習慣や文化の異なる利用者の利用の増加が想定され、操作の誤りなどにより、安全を脅かすような重大な事故の発生も予測されます。利用者の特性や利用状況を考慮してIoT製品/サービスを開発するために留意すべきポイントを紹介することによって、安全性と使いやすい操作性に配慮した製品開発の推進に取り組んでいます。
関連資料 | |
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・2017年3月公開: つながる世界の利用時の品質~IoT時代の安全と使いやすさを実現する設計~ つながる世界の利用時の品質 事例/課題/方向性一覧表 視点とポイント一覧 国立国会図書館WARP(Web Archving Project)「つながる世界の利用時の品質~IoT時代の安全と使いやすさを実現する設計~」を公開 ■セミナー資料 ・2017年10月開催: つながる世界における利用時の品質~IoT時代の安全と使いやすさを実現する設計~[3.30MB] |
活動5:つながる世界の品質を確保・維持するための視点整理
IoT製品・システムの開発では、あらゆるモノとつながることを想定した新たな品質確保の視点が必要です。検証の立場における考慮事項を解説することによって、IoT製品・システムの品質確保・維持に取り組んでいます。
関連資料 | |
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SEC BOOKS つながる世界の品質確保に向けた手引き~IoT開発・運用における妥当性確認・検証の重要ポイント~ |
活動6:安全安心なIoT機器やシステムの開発技術者の実践的技術力強化
安全安心なIoT社会の実現に向けて、つながる世界に関わるシステムの設計や開発に携わっている、もしくは今後携わる予定のIT人材(学生・社会人)が、「つながる世界の開発指針」の実装に必要となる安全性やセキュリティの知識・技術を習得できるよう、実践的な教育方法や教材等を開発しました。
関連資料 | |
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■IoTセキュリティ教材(公開ページ) (2020年11月18日提供開始)
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