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ITを経営に活かしたい中小企業向け「ストーリーで学ぶ要件定義実践入門」

2019年3月27日公開
独立行政法人情報処理推進機構
社会基盤センター

概要

 IPAでは、システム導入・開発の上流工程に起因する失敗やトラブルをなくすことを目的に、“上流工程の作業不備に起因した手戻りの解決を支援”するガイドブック「ユーザのための要件定義ガイド 」(以下、要件定義ガイド)を提供しています。しかし、地域の企業や中小規模のユーザ企業からは、「内容が詳細で難しすぎる」、「分量が多く、ハードルが高い」、「自分たちにはここまでできない」といった声を数多くいただきました。

 そこでIPAでは、中小企業向けに要件定義ガイドのポイントを抽出し、中小企業がITを導入する際、はじめに行う「要件定義」で起こる問題や、その解決策のヒントとなるコツを小冊子にまとめ、「ストーリーで学ぶ要件定義実践入門 ~仕出し弁当「グルメ亭」の大変革は、こうして始まった~」として公開しました。本冊子は、架空の企業である仕出し弁当会社「株式会社グルメ亭」で巻き起こるストーリーを通して、要件定義を行う上でのポイントや対策をわかりやすく解説しています。

 本冊子は、書類の電子化などのIT化だけではなく、ITを経営に活かしたいと考える中小企業が、システムを開発するベンダ企業と協調して要件定義を行うために活用いただける内容となっています。また、中小企業に対してIT化・システム導入を支援するITコーディネータ等にも、中小企業のIT化・システム導入支援の現場において活用いただけます。

本冊子の特徴

 中小企業において「ITを経営に活かしたい」と思ったときに、何から始めれば良いのか、どんな順番で何を決めるべきか、迷って立ち止まった経験はありませんか?

 ITを経営に活かすためには「要件定義」が重要です。本冊子は中小企業が「要件定義」を実践する際に、自社の事業の特性に照らして、自らが主体的に意識すべき事項を中心にまとめました。ポイントは、以下のとおりです。

  • 経営者と社員が語り合い、社員全員が同じ意識で一致団結して、小さい改善を積み上げる
  • システム化(手作業のIT化)を具体的な行動(業務改善)につなげて、経営全体を変化させる
  • 段階的に試行しながら、作り込まずに、パッケージやクラウドサービスに業務を合わせる
  • RFPにまとめ上げて、ベンダ企業を素早く巻き込む

 IPAは、本冊子が活用されることで、中小企業において要件定義に対する認識や理解が向上し、上流工程に起因する失敗・トラブルの減少や、中小企業におけるIT利活用の促進につながることを期待しています。

ダウンロード

使用条件

 IPAは、IPAの事業成果物の普及啓発活動の推進を希求し、その趣旨に賛同して小冊子「ストーリーで学ぶ要件定義実践入門 ~仕出し弁当「グルメ亭」の大変革は、こうして始まった~」の利用者に対して、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下に本冊子の利用や編集を許諾します。

ただし、図表及びイラストについては同ライセンスの対象外であり、それらを小冊子から抽出して使用することを禁止します。図表あるいはイラストを含むページの使用条件は「ダウンロードファイルのお取り扱いについて」をご確認ください。

クリエイティブ・コモンズ http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.1/jp/
本冊子は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 2.1 日本 ライセンスの下で提供されています。
ただし、図表及びイラストを除きます。