公開日:2000年11月21日
情報処理振興事業協会
セキュリティセンター
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2000年10月20日金曜日に IPA セキュリティセンター(ISEC)は、通信・放送機構(TAO)と共同で「暗号技術シンポジウム」を東京都港区の機械振興会館にて開催いたしました。ここに報告いたします。
申込受付人数: 314名
参加者数: 282名(外国からの参加: 22名)
IPA セキュリティセンター所長 小林正彦
辻井 重男 中央大学教授
(暗号技術評価委員会顧問/横浜リサーチセンタープロジェクトリーダー)
日本においては、1980年代以降、現代暗号の研究が活発となってきたが、この経緯について講演された。まず当時の学会(アカデミア)における研究をふりかえり、今日における暗号研究の活発化、産業界、政府の動向にまで及んだ。国際的活動についても言及された。
TAO における情報通信セキュリティプロジェクトを紹介され、国が行う基盤的研究のあり方に関して述べられた。
技術動向に関しては、共通鍵暗号におけるストリーム系の重要性、公開鍵暗号における超楕円暗号研究を行うことの重要性を強調され、量子暗号の将来的な実現可能性についても言及された。
政府の動向に関しては、ご本人が座長を務められた電子署名法関連の作業について紹介された。
今井 秀樹 東京大学教授
(暗号技術評価委員会委員長)
CRYPTREC 委員会設置の背景、経緯、活動目標が紹介された。委員長は今井秀樹 教授(東京大学)、共通鍵小委員会は金子敏信 教授(東京理科大学)、公開鍵小委員会は松本勉 助教授(横浜国立大学)のもと活動が行われている。
講演中に紹介された詳細評価対象暗号については下記のページを参照されたい。
今後は ISO/IEC JTC 1/SC 27 や外国の同様のプロジェクトと協調し、継続的に評価を行っていくことが必要となる旨、示唆された。
座長:
苗村憲司 慶應義塾大学教授
(ISO/IEC JTC 1/SC 27 国内委員会 委員長/暗号技術評価委員会特別委員)
暗号アルゴリズムを国際的に統一的なものにするか否かについての議論や、ISO/IEC JTC 1/SC 27 の活動について、会場の参加者とともに活発な意見交換が行われた。
パネリスト:
ISO/IEC JTC 1/SC 27 の活動について
NESSIE の活動について
AES を含む米国における暗号技術動向について
韓国における暗号技術動向について
電子政府における暗号技術について
ネットワーク・セキュリティと暗号について
CRYPTREC の活動について
日本における暗号技術標準化関連活動について
閉会