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未踏IT人材発掘・育成事業:2020年度採択プロジェクト概要(森田・籾山・栃本PJ)

最終更新日:2020年6月26日

1.担当PM

 稲見 昌彦(東京大学 先端科学技術研究センター 教授)

2.採択者氏名

 森田 崇文(東京大学 大学院 学際情報学府 学際情報学専攻 総合分析情報学コース 修士2年)
 籾山 陽紀(東京大学 工学部 マテリアル工学科)
 栃本 祥吾(東京大学 大学院 新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 修士2年)

3.採択金額

 2,736,000円

4.テーマ名

 聴覚障がい者向けスポーツ上達支援デバイス

5.関連Webサイト

 なし

6.申請テーマ概要

 私たちはスポーツをする際、プレー中に発生する音を頼りにプレーをしており、プレーに使用される聴覚情報は全体の約20%を占めていると言われている。そこで聾学校でインタビューをしたところ、スポーツで音が聞こえなくて困っている、卓球などの一部のスポーツでは音を感じてみたい、という回答が得られた。さらに調査を続けると、聴覚障がいのある子供たちはスポーツの技能が上達しづらく、それが原因でスポーツにおいて自己効力感や達成感を感じにくいという潜在的な課題を発見した。
 そこで本プロジェクトでは、音情報を触覚(ハプティクス)情報に変換してプレーヤーに伝える、プレーヤーの首に巻きつけて使用するデバイスを開発する。本デバイスは、入力情報としてスポーツ中に発生する音の強度・向き・タイミングを得て、出力情報として触覚の強度・向き・タイミングに変換してプレーヤーに伝える。これにより、音が聞こえない状態でもスポーツを楽しみながらプレーでき、また技能向上を加速することができる。本プロジェクトでは本デバイスをまず卓球に応用し、その後、応用対象のスポーツを拡充していく。
 本デバイスの特徴として音の識別が挙げられる。聴覚障がい者へのインタビューの結果によれば、例えばボールがどのような回転・速さ・強さなのかが分かる手段が求められており、それが技能上達にも関係する可能性が高い。
 スポーツ界ではデフリンピックという聴覚障がい者の競技大会が存在し、聴覚障がい者のスポーツは健聴者とも他種の障がい者からも切り離されている。本デバイスによりその垣根を無くし、誰一人取り残さずに平等にスポーツを楽しめる世界の実現を目指す。

7.採択理由

 感覚機能に不自由を感じる人に異なるモダリティで感覚代行を行う研究は古くからおこなわれている。本プロジェクトは難聴者に向けた装着型のスポーツ支援デバイスにターゲットを絞った感覚代行開発を目指している。スポーツという機敏な動作を伴う状況で遅れの無い感覚代行提示はチャレンジングであるが、プロジェクトが成功した折には難聴者だけでなく、健聴者のトレーニングや観戦体験の拡張など幅広い応用も期待できる。

更新履歴

2020年6月26日 2020年度採択プロジェクト概要(森田・籾山・栃本PJ)を掲載しました。

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