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プレス発表 SNSで知り合った相手に実際に会った人の割合は2割、うち不快な目に遭ったのは4分の1

情報セキュリティの倫理と脅威に対する意識調査の2019年度版を公表

2020年3月9日
独立行政法人情報処理推進機構

IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:富田 達夫)は、情報セキュリティにおける脅威と倫理に関するウェブアンケートを実施し、その結果を調査報告書として公開しました。

先週、警察庁からリベンジポルノの19年度の相談件数が過去最多との発表がありました。本日公開の2019年度版「情報セキュリティの倫理に対する意識調査」「情報セキュリティの脅威に対する意識調査」では例えば“自身の性的画像をやりとりする相手”とその割合のほか、基本的セキュリティ対策の実施状況などのアンケート結果を掲載しています。主なトピックは以下の通りです。

1.自身の性的画像をやりとりする割合

自身の性的画像をやりとりする(脚注1)割合は10代、20代の場合、面識のある友人・知人で1割を超過。一方、30代、40代では恋人などを相手に1割程度。若年層の傾向だけが高いとは言えない。

図1

2.自身の性的画像をSNS上だけの知り合いに共有する傾向

自身の性的画像をSNS上だけの知り合いに共有する傾向は20代(約9%)、30代(約8%)の男性が高く、10代は男女共平均割合を上回る(倫理調査P121をクロス集計(脚注2)

図2

プライベートな画像をネットに上げるのは、想定外のトラブルに及ぶ可能性があります。例えば、アプリ内の機能であっても不特定多数の目に触れる可能性、およびコピーされた画像の削除が困難なことがあげられます。また、セクストーションをはじめ、将来にわたり、リベンジポルノのリスクがあるなど、不用意な投稿は控えるのが賢明です。

3.SNSで知り合った人と実際に会ったことのある人の割合

SNSで知り合った人と実際に会ったことのある人の割合は20.7%、そのうち約4分の1に当たる5.1%が、実際に会ったことで不快な目に遭っていた。(倫理調査P136-137)

図3

SNSの魅力は意外性のある交流の広がりや、そこから得られる情報など繋がる楽しさといえます。しかし、アカウント情報にある性別や年齢を鵜呑みにせず、実際に会う場合は慎重な姿勢が必要です。

4.パスワードを使いまわしている割合は

パスワードが漏えいすると困ると回答し、複数のアカウントを保有する対象者のうち、パスワードを使いまわしている割合は約半数に当たる24.4%(脅威調査P44、P51、P53をクロス集計(脚注3)

図4

サービス毎に異なるパスワードを設定することで、パスワードが漏えいした場合に被害を最小限に抑えることができます。

調査概要

対象 13歳以上のパソコンおよびスマートデバイスによるインターネット利用者
手法 ウェブアンケート
期間 倫理に対する意識調査:2019年12月5日(木)から12月16日(月)
脅威に対する意識調査:2019年12月6日(金)から12月17日(火)
有効回答数 パソコン:5,000人、スマートデバイス:5,000人

報告書は以下のページからダウンロード可能です。
「2019年度情報セキュリティに対する意識調査」報告書について

脚注

  • 脚注1 ウェブアンケートの設問は上記1.2.とも「SNS(FacebookやTwitter、LINEなど)で、どのような相手とどのような写真や動画ならやり取りしても良いと思いますか」
  • 脚注2 同上
  • 脚注3 脅威調査P44でパスワードが漏えいしたら困ると回答した66%(3,298人)のうち、P51の複数のパスワード保有者を抽出し、P53のパスワードを使いまわしている割合をクロス集計。