最終更新日:2020年6月26日
学校や幼稚園への通学や高齢者・介護施設へ通うときなど、日常で送迎バスを使う機会は多い。しかし送迎バスが遅れることは珍しくなく、バスの現在地や到着予想時刻を確認することができずに困ることがよくある。またアメリカの場合、スクールバスの到着が遅れたことによる遅刻は遅刻の扱いにならないが、自分の車での移動で到着が遅れた場合は遅刻となるため、スクールバスが既に通過したかどうか、素早い判断が必要になる。
このようなニーズに応えるため、本プロジェクトではリアルタイムで送迎バスの現在地とバス停への予想到着時間が確認できるアプリケーションを開発し、実用できるシステムとして完成させる。本アプリケーションではユーザにとってシンプルかつ有用な情報を提供するため、バスの現在位置、自分のバス停への到着予想時刻を、リアルタイムで更新しながら表示する。
公共交通機関のバス事業者では、バスにセンサを取り付け、その情報を集積する大規模なサーバを用意することによって、バスの位置情報、到着予想時刻をリアルタイムに提供するアプリケーションを提供している場合があるが、本プロジェクトではそのようなセンサ、サーバを必要としない安価で手軽なシステムを実現することで、スクールバスのようなローカルな送迎バスにターゲットをフォーカスする。
本アプリケーションが実用化されることにより、日本やアメリカに限らず、世界中で送迎バスのサービスを使用している様々な団体や施設で、その利便性が向上することが期待される。
本提案は、スマートフォンを利用し、リアルタイムでバスの運行状況を確認し、バスの到着時間が確認できるアプリケーションサービスを開発するプロジェクトである。
IoT機器を活用したフリートマネジメントサービスや、交通機関における運行状況提供サービスなどは既にビジネス向けに多数存在するものの、スクールバスや小規模事業者、及びその利用者が、手軽に利用できる適切な運行管理サービスは見当たらない。
本提案は、酒井氏のアメリカでの高校生活において、自身で経験した時間に正確でないスクールバスの課題を解決してくれるサービスというだけでなく、学校以外のデイケアや幼稚園、塾のバスの課題など、ドライバー、利用者、保護者間での課題に普遍的な価値を提供できる発展性を有していると考えている。加えて、酒井氏の海外在住経験から、未踏プロジェクトを通して、本サービスを国内だけでなくグローバルに展開してくれることを期待している。
2020年6月26日
2020年度採択プロジェクト概要(酒井PJ)を掲載しました。