公開日:2018年8月31日
独立行政法人情報処理推進機構
社会基盤センター
IPA 社会基盤センターは iCD(*1)の充実を図るため2017年9月から3段階に分け実施している、SFIA Foundation(*2)との比較共同調査における、SFIA(*3)とiCDの構造等の比較を行ったフェーズ1を完了しました。これを受けSFIA Foundationは自組織のウェブサイトに、この活動について記載するページを作成し、SFIAとiCDの比較共同調査フェーズ1の報告書を公開しました。
SFIA Foundationは、「プロジェクトのフェーズ1が実施されたことは、IPAとSFIA Foundationの間の密接な協業関係と、将来のさらなる連携の第一歩となります」とし、コラボレーションを紹介するウェブページでは、両組織の活動は「関係者及びグローバルなIT産業界全体に恩恵をもたらすことを意図しています」とその目的を表しています。
このような情報がSFIA Foundationから世界に発信されることにより、IPAの取組みが広く海外に認知されることが期待されます。加えて、IPAにとって情報交換・収集の機会が増加することで、最新情報を搭載したスキル標準を策定し、国内のIT人材育成に寄与することを期待しています。
IPAは、2014年iCDの公開以降、海外団体とのコラボレーション活動を進めてきました。その過程で、アメリカのIEEE-CS(*4)及びアイルランドのIVI(*5)と相互協力協定やライセンス契約を締結し、2017年9月にはSFIA Foundationと2年半に及ぶ比較共同調査の実施計画を含む相互協力協定を締結しました。今後も海外団体との活動を推進していきます。
(SFIA Foundationのウェブページより)
日本のiCDとSFIA Frameworkをマッピングするプロジェクトの第1フェーズが、IPAにより実施されました。これはIPAとSFIA Foundation の間の密接な協業関係と、将来のさらなる連携の第一歩となるものです。
この最初のフェーズでは、iCDとSFIAの基本的な指針、ジェネリック、構造を調査しました。後続のフェーズではiCDタスクとSFIAの特定のスキルのマッピングを調査します。
この作業はSFIAのグローバルフレームワークのアラインメント及びコラボレーションプログラムの一環です。この18年余りで、SFIAは約180ヵ国、数千の企業と個人が利活用する、世界で最も広く普及したスキルとコンピテンシのフレームワークとしての地位を確立しました。SFIAは簡単で理解しやすく包括的であり、普遍的に適用できるスキルとコンピテンシのフレームワークです。
一方iCDは現時点でSFIAほど広範囲ではありませんが、日本国内でSFIAと同様な位置付けです。かなり詳細で複数の階層をもち、日本の産業界・教育界に適合しています。今回のコラボレーションの主な狙いは、さらなるコラボレーションを見据えお互いに理解し合い、将来の密接な協力を検討することです。
iCDの深さや構造はSFIAの今後の進化に寄与します。またSFIAの確立したグローバルな広がりとエコシステムはiCDの糧となり、前進するための活力となります。
この協力関係を促進するため、IPAはSFIAのパートナーとして、グローバルレベルでデジタル、IT、ソフトウェアエンジニアリングプロフェッショナルの利益となるSFIAに貢献しています。また、IPAは他のSFIA ユーザーと共にSFIA7の日本語化を援助します。