情報セキュリティ

URLリンクを悪用した攻撃メールの例 (2019年12月11日)

最終更新日:2023年6月29日

2019年12月10日頃から、不正なWord文書ファイルが添付されている攻撃メールとは異なり、「日本語のメール本文中に不正なURLリンクが記載された、Emotetの攻撃メール」が着信しているとの報告を受けています。

現時点で確認しているのは「賞与支払届」という件名のメールです(図1)。メールの本文は複数のパターンが存在し、今後、件名・本文ともに更に巧妙化していく可能性があります。本文中にURLリンクが書かれており、このリンクをクリックすると、外部ウェブサイトに設置された、不正なファイルがダウンロードされます。

IPAで確認できた範囲においては、ダウンロードされる不正ファイルは、これまでの攻撃メールに添付されていたものと同様、悪意のあるマクロ(プログラム)が埋め込まれている、Emotetへの感染を狙うWord文書ファイルです。この種の不正ファイルへの注意点等は、前述した通りです。

攻撃の手口は変化しても、多くの場合、基本的な対策を徹底することで被害を避けることができます。Emotetに限りませんが、攻撃メールに騙され、メールの添付ファイルやURLリンクを開き、ウイルスに感染させられてしまう可能性は誰にでもありえます。そして、ウイルスにより、メールの受信者のみならず、所属する企業・組織にとっても重大な被害をもたらす可能性があります。システムやセキュリティソフトでの対策が回避されてしまう(手元に攻撃メールが届いてしまい、検知もされない)場合もあるため、ひとりひとりが注意するよう心掛けてください。また、不審なメールを受信した場合、システム管理部門へ連絡する等、情報を共有し、組織的に対応してください。

  • 図1不正なURLリンクを含む攻撃メールの例(2019年12月)