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未踏ターゲット事業:2021年度採択プロジェクト概要(照井・向井PJ)

最終更新日:2021年5月28日

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 田村亮(国立研究開発法人 物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 主任研究員/東京大学 大学院新領域創成科学研究科 講師)

2.採択者氏名

  • 照井 雪乃(お茶の水女子大学 理学部情報科学科)
  • 向井 かのん(お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科理学専攻)

3.採択金額

  • 3,600,000円

4.プロジェクト名

  • アニーリングマシンを用いたエネルギー利用最適化

5.応募枠

  • 応用・実用化枠

6.関連Webサイト

  • なし

7.申請プロジェクト概要

昨年政府は、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするという目標を掲げた。現在、様々な分野で脱炭素化へ向けた取り組みが行われ始めている。特に再生可能エネルギーは導入が急がれる一方、天候により発電量が変動するため供給が不安定である課題があり、蓄電池などを利用し安定したエネルギー運用を行う技術が必要とされている。

本プロジェクトは住宅・ビルを対象とし、太陽光発電やエネファーム、蓄電池、水素自動車などの発電・蓄電設備を最適に運用することで、低コストで環境に優しい建物を実現することを目標とする。どの時間帯にどれだけの電力を貯めるか、創るか、使うかなど運用方法は無数にあり、そのうちの最適な運用計画をマシンで解き、効率的なエネルギー管理を可能にしたい。また利用可能なコストや空間から、建物のエネルギー利用に最適な設備構成を提案する機能も備え、発電・蓄電設備の導入拡大に貢献したいと考えている。

8.採択理由

エネルギー利用の最適化をアニーリングマシンで行うプロジェクトである。近年エネルギー利用の最適化は世界的に重要なテーマとなっており、アニーリングマシンを利用することで、効率的に解くことができれば実用化につながるプロジェクトと期待している。応用実用化枠としての提案であり、昨年度の未踏ターゲット事業「中学・高校向け統合スケジューリングシステム」で開発された時間割作成支援アプリ用のアルゴリズムを応用し開発を行うとのことである。

アニーリングマシンを利用したスケジューリング最適化アルゴリズムが時間割作成だけでなく、エネルギー利用最適化にも利用できること、さらにはもっと一般的な問題にも適用できることを本プロジェクトで明らかにすることで、開発スケジューリング最適化アルゴリズムの一般化が期待できる。実現性も非常に高いプロジェクトである。

更新履歴

  • 2021年5月28日

    2021年度未踏未踏ターゲット事業:照井・向井プロジェクト概要を掲載しました。