デジタル人材の育成

未踏IT人材発掘・育成事業(ユース):2010年度採択プロジェクト概要(与儀PJ)

1.担当プロジェクトマネージャー

首藤 一幸(東京工業大学 大学院情報理工学研究科 数理・計算科学専攻 准教授)

2.採択者氏名

  • チーフクリエータ
    与儀 涼子(琉球大学大学院)

  • コクリエータ
    なし

3.採択金額

  • 1,792,000円

4.テーマ名

  • 動的にフォントを生成/編集するためのフレームワークの開発

5.関連Webサイト

  • なし

6.申請テーマ概要

本プロジェクトでは、動的にフォントを生成/編集するためのフレームワークの開発を行ないます。
このフレームワークでは、与えられたパラメータを元に、リアルタイムでベクトルを計算しフォントを生成します。
これにより、簡単なパラメータ設定だけで動的にフォントを生成/変形させることができます。 

このフレームワークを利用することで、Webサイトやアプリケーション上で、フォントで様々な表現が可能になります。 例えばコンテンツ製作者がテキストの一部にフォントを変形させるパラメータを設定することで、部分的・段階的に変形したフォントを表示させたり、また、文章のコンテクストに合わせたフォントを作ったりということも可能になります。 動的にフォントを生成するため、前提として受信側と送信側が同じフォントファイルを保持する必要もありません。

フォントによる表現の幅を広げる本提案は、電子書籍が台頭してきた現在、デジタルテキストに新たな付加価値を付けることができるでしょう。

7.採択理由

様々にフォントを変形させるソフトウェアの提案である。
元となるアウトラインフォントを、指定したパラメータに従って変形し、Webブラウザで使えるフォントを生成する。
パラメータとしては例えば、太さ、角の丸さ、傾き等々が考えられており、指定したフォントを即生成して返すことを目指す。

コンピュータにフォントをデザインさせる試みは、人手でのデザインに美しさが及ばず、あまり受け入れられなかった。 ただし今回は、美しさとは違う観点で考えることができる。
あるPMからは、集合知で作る手書きフォント、Twitter連携アプリ等、考え方のヒントが出ている。議論していきたい。

実装は易しくない。とりあえずのものに到達するだけでもかなりの困難が予想される。 自分の力を信じて、テーマを愛して、いいもの、面白いものを作ってくれることを期待している。