デジタル人材の育成
石黒 浩(大阪大学大学院 基礎工学研究科 システム創成専攻 教授)
チーフクリエータ
石井 健太郎(東京大学大学院 情報学環 助教)
コクリエータ
なし
タッチパネルへのシンプルなタッチ操作により作業ロボットに作業の指示を与えることができるシステムを提案する。提案システムは、カメラで取得した映像を表示してユーザの入力を促すとともに、タッチ操作による入力が行われた際には、画像処理を駆使して自律的に作業を遂行する。一般家庭での利用を想定しており、ユーザとしてロボットやコンピュータの専門的な知識を持たない一般ユーザを対象とする。そのようなユーザに普及させることを見据えて、提案システムは以下の特長を備えている。
本提案には、ロボットが物体を指示した場所まで運ぶ機能を実現したプロトタイプが存在する。本提案では、既知の問題の解決と現在までには必要としてこなかった実用のための機能を追加して、ソフトウェアを一般に提供(販売)できるレベルに完成させることが目標である。
既知の問題としては、
があり、これらを解決する(安定性・応答性の向上)。
また、現在までには必要としてこなかった実用のための機能として、
を追加する。
一般家庭環境において自動掃除機などの自律型ロボットが既に普及しつつある中で、今後のさらなる一般家庭環境におけるロボットの普及に際し、カメラとタッチパネルなどを活用しつつ、システムが自律的に判断することが困難な物体・場所等に関する情報をあえて人の操作により与えることにより、より利用者のニーズにあった柔軟な一般家庭でのロボットの操作を実現しようとするものである。あえて自律型ではなく、ある程度の操作を必要とする誰でも利用できるロボットを実現するアイデアは非常に興味深く、実用性も高い。