デジタル人材の育成

未踏IT人材発掘・育成事業(本体):2008年度上期採択プロジェクト概要(吉水PJ)

1.担当プロジェクトマネージャー

畑 慎也(サイボウズ・ラボ株式会社 代表取締役社長)

2.採択者氏名

  • チーフクリエータ
    吉水 智宗(株式会社ワークスアプリケーションズ)

  • コクリエータ
    佐野 浩司(株式会社ワークスアプリケーションズ)

3.未踏プロジェクト管理組織

  • テクノロジーシードインキュベーション株式会社

4.採択金額

  • 7,000,000円

5.テーマ名

  • 商品への関心情報を軸にしたつぶやきコミュニケーションサービス

6.関連Webサイト

  • なし

7.申請テーマ概要

「コレよくない?」という想いを話題に変える、商品への関心情報を軸にしたつぶやきコミュニケーションサービス『どうコレ?』を開発する。 本提案は、既存のソーシャルメディアよりもさらに人々のコミュニケーションを深め、同時に企業の製品力を高め、市場を活発化させる強力な社会的ツールとなりうる。

『どうコレ?』では、次のような利用シーンを提供する。

  1. 「いいモノを発見し、友人・知人に話題提供をしたい」
    ユーザーが自分にとって「いいモノ」を見つけたとき、「モノ」情報を自分の短い感想(つぶやき)とともに『どうコレ?』内のスモールワールド・ネットワークに投稿する。「モノ」情報の手軽でリアルタイムな発信を支援するため、発信用のガジェットを提供する。受け手が友人・知人に限られるため、内輪でしか通じない事柄でも気軽に投稿できる。

  2. 「友人・知人から、いいモノの話題をもらいたい」
    友人や知人が「いいモノ」を見つけて投稿すると、その「モノ」情報と友人のつぶやきがリアルタイムにユーザーに届く。それらの情報はガジェットで閲覧でき、『どうコレ?』を通じて購入が出来る。さらには、自分のつぶやきを新たに加えて投稿し、ネットワーク内で「いいモノ」とつぶやきのチェーンを伝播させることも出来る。直接の「友人・知人」との繋がりを通じ、信頼性の高い情報が得られる。

  3. 「ユーザーに「いいモノ」を提供したい」
    「モノ」を開発、販売する企業にとっては、『どうコレ?』はマスをターゲットにするよりも有意義なマーケティングメディアとなる。『どうコレ?』内を伝播する「いいモノ」とつぶやきのチェーンを解析することにより、単に友人が多いだけでなく、チェーンの伝達距離が長い情報を発信する、発信の「広さ」と「深さ」を持つユーザーを検索できる。企業は、それらのユーザーの商品に対する「つぶやき」の声を収集し製品開発に活用することや、それらのユーザーに対して商品モニターの依頼をすることが可能となる。

8.採択理由

モノに対する口コミ情報を安心できる範囲で流通させようという試みでニーズが感じられる。SNS的なサービスであるが、目的を絞っている点はカテゴリキラーを狙えるので良い着眼だと思う。「友人同士の閉じたネットワークの利用」という想定は、ユーザーにとって安心できるのではないかと思う。システム的いは口コミを伝播させるためのユーザビリティが重要になると思われる。以上のようにユーザーの心理的なニーズを捉えた提案であり、シンプルかつ有用なサービスに仕上がる可能性を感じたので採択したいと思う。