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2008年度上期 採択案件概要

1.担当PM

 畑  慎也PM(サイボウズ・ラボ株式会社 代表取締役社長)

2.採択者氏名

 チーフクリエータ:木浦 幹雄(奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 情報システム学専攻 ソフトウェア工学講座 博士前期課程2年)

 コクリエータ:なし

3.未踏プロジェクト管理組織

 テクノロジーシードインキュベーション株式会社

4.採択金額

 5,000,000円

5.テーマ名

 Webサイト閲覧中のユーザ行動を可視化する

6.関連Webサイト

 なし

7.申請テーマ概要

 近年,Webサイト最適化の考え方が広まりつつある.Webサイト最適化を行うためにはユーザの行動を正確に把握することが重要である.このため,従来からWebサーバのアクセスログを用いたユーザの行動を把握する手法や,インタビュー,視線計測装置などを用いたユーザテストが行われてきた.
 しかし,アクセスログからは「そのページに対するアクセスがあった」という事実しか知ることができず,ページ内でどういった行動を行っているかを知ることが出来ない.しかも,近年はAJAXを用いたサイトが普及してきていることや,GreaseMonkey等を用いてユーザがWebサイトをカスタマイズして閲覧することが一般的になってきていることから,アクセスログからユーザの行動を正確に把握することは難しくなっている.
 また,ユーザテストを行うと,ユーザの操作内容や,思考過程など,様々なことを把握することが出来るものの,コストがかかるため少数の被験者でテストをすることしかできない.最近のWebサイトやWebアプリケーションは複雑,高機能になっているため,少数の被験者ですべての機能をテストすることは現実的ではない.さらに,ユーザテストは通常,ユーザが普段Webサイトを利用している環境とは異なる環境でのテストになってしまうという問題がある.
 そこで,JavaScriptを用いて,ページ内におけるユーザの操作内容を取得し,それを用いてユーザの行動を分析し,Webサイトの最適化に役立てるソフトウェアの開発を提案する.このソフトウェアを活用することで,低コストでユーザの行動を正確に把握する事が出来るため,WebサイトおよびWebアプリケーションを効率的に開発することが可能になる.
 また,ユーザのページ内での行動を取得するシステムは,アクセス解析以外にも様々な応用の可能性があり,今後のWebアプリケーションで広く利用される技術となる可能性もある.

8.採択理由

 Webサイト、Webアプリケーションの改善のためのシステムであり、コストをかけずにそれを行うというコンセプトはニーズが非常に感じられる。GreaseMonkeyによるカスタマイズへの対応など、本来の目的からは無視できるようなことに対しても考えてが及んでいる点など、分析が甘い点が多々見受けられる。機能性の修正が必要な点はまだまだあるが、利用目的の分析を深く進めていけば、よりよい方向に進む可能性を感じた。PMが示す要件を受け入れることを条件に採択したいと思う。

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