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量子暗号通信システムに関する世界的な動向調査 報告書

公開日:2007年4月13日

最終更新日:2007年4月20日

独立行政法人 情報処理推進機構
セキュリティセンター

本ページの情報は2007年4月時点のものです。

概要

量子暗号通信システムは、盗聴されたことの検出が可能という特徴を有しており情報理論的な安全性を有する暗号通信システムとして注目を集めており、スイス、米国、フランス等では、商用の量子暗号通信システムが開発されています。2006年4月には米NISTからも「世界最高速」と発表されました。我が国でも、NICTプロジェクト(東大・三菱・NEC)、東芝や東大・富士通等から研究開発の報告がなされています。

 この量子暗号通信システムを導入する際には、従来の暗号システム同様、量子暗号システムが正しく設計されているか、適合性評価を行う必要があります。しかし、現在のところ量子暗号通信システムの適合性評価を行うためのセキュリティ要件は定められていないのが現状です。

 そこで、量子暗号通信システムに要求されるセキュリティ要件を定めるため、日・米・欧での量子暗号通信システムの技術動向とその安全性に関する評価動向につき調査しました。日本を含む欧米の先進諸国(米、英、スイス、仏等)の量子暗号通信システムに関わる開発動向及び安全性評価動向(政府機関、民間)と共に、今後の展開予想についても調査しました。

実施者

目次

  1. 量子暗号の概要
    • 1.1 量子暗号の機能
    • 1.2 無条件安全性
    • 1.3 量子暗号の実現方法の概要 —BB84方式を例として—
  2. 量子暗号の理論的安全性
    • 2.1 理想的な装置における量子暗号の安全性証明
    • 2.2 現実的な装置を用いた場合の安全性
    • 2.3 単一光子源を仮定した場合
    • 2.4 光子源の不完全性を考慮した安全性解析
    • 2.5 新方式の提案動向に関する調査
  3. 構成要素に求められる要件
    • 3.1 光子生成器
    • 3.2 光子検出器
  4. 既存の実装報告および既存製品
    • 4.1 装置に求められる性能要件
    • 4.2 実装報告および既存製品
  5. 量子暗号の安全性評価動向
    • 5.1 安全性評価動向
    • 5.2 標準化動向
  6. まとめ

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更新履歴

  • 2007年4月20日

    報告書概要のリンクエラー表示を修正

  • 2007年4月13日

    掲載