モノづくりを楽しむ多くの“Maker”が集う「Maker Faire Tokyo 2026」に、未踏事業が出展しました。
Maker Faire Tokyo 2026
開催日:2026年9月5日(土曜日)、6日(日曜日)
会場:有明GYM-EX
「Maker Faire」は、ものづくりを愛するメイカー、エンジニア、研究者、アーティストなどが集まり、自ら制作したユニークな作品や技術を展示・発表する国内最大級のイベントです。
未踏の成果「音色が視えるシンセサイザー」と「電気を使わないアシストスーツ」を展示
未踏ブースでは、2人の未踏修了生が展示を行いました。未踏期間中に開発したプロダクトの実機を用いて、その独自性や技術的な特徴を紹介しました。
真家 彩人さん(2025年度未踏IT人材発掘・育成事業修了生)は、音色を“見える化”するシンセサイザーを展示。AIを使って、音色から連想される「丸い」「とげとげしい」といったイメージをアイコンとして表示することで、音色を視覚化し、新しい音作りを楽しめます。
村木 雄太さん(2025年度未踏IT人材発掘・育成事業修了生)は、「3Dプリンターで製作できるアシストスーツ」を展示。電力を使わず、バネと特殊な歯車の力だけで歩行を補助します。
身長や体重などの情報から、一人ひとりに最適なアシストスーツを自動設計・自動製造できる技術を紹介しています。
修了生たちの成果に触れ、未踏事業への関心を深める来場者が数多く見られました。会場を訪れた子どもたちの中にも、将来の挑戦者の姿があったかもしれません。
IPAブース以外でも未踏修了生が多数出展
「Maker Faire」には、未踏ブース以外にもたくさんの未踏修了生や今年度の採択者が参加しています。こうした出展状況を紹介するため、「修了生マップ」を作成し、IPAブースで配布するとともに、SNSでも公開しました。また、当日会場で名乗り出てくれたり、出展情報を提供してくれたりと、修了生のみなさんの協力を得て、マップを充実させることができました。
さらに、イベント当日には鵜飼 佑さん(2011年度未踏IT人材発掘・育成事業修了生/未踏ジュニア代表)が「修了生マップ」を3D化してくれました!
修了生の皆さんのブースの一部を紹介します。
株式会社ロボットスポーツゲームズ:関根 史人さん(2024年度未踏アドバンスト事業修了生)
関根さんが代表を務める株式会社ロボットスポーツゲームズのブースでは、ロボットスポーツで使用される競技用ロボットを展示。誰もが楽しめるロボット競技の普及を目指し、小学4年生から参加できる大会の運営や、初心者でも扱いやすいロボットのプログラミング環境の開発に取り組んでいます。ロボコン世界での大谷 翔平さんのような存在を作ることを目標としているそうです。
秋田 純一さん(2003年度未踏本体修了生)
オープンソースの設計環境のみを用いて開発したCPUと、それを使ったライントレーサや電子サイコロ、フリック入力ができる電子基板を展示。謎解きカフェ「謎屋珈琲店」の謎解き装置の開発にも携わっているそうです。(川越に4号店がオープンしたとか)
Fairy Devices株式会社:久池井 淳さん(2007年度Ⅰ期未踏ユース修了生)
Fairy Devices株式会社のブースでは、市販部品のみで製作できるパワードスーツを展示。誰でも安価に組み立てられるパワードスーツの実現を目指し、関連するソフトウェアをオープンソースとして公開しています。また、ウェアラブルカメラで手の動きを認識し操作できるテトリスのデモも実施していました。普段とは異なる操作方法ならではの面白さがあり、体験者は真剣な表情でプレイする様子が見られました。
山名 琢翔さん(2018年度未踏IT人材発掘・育成事業修了生)
「オセロを教えてくれるロボット」を展示。強いだけでなく、人に教えることができるオセロAIを開発。今回、相手の実力に合わせて「手加減」をして対局することを覚えたそうです。良い手を打つと沢山褒めてくれます。
村松 拓人さん、小松 琢磨さん(2026年度未踏IT人材発掘・育成事業クリエータ)・中村 壮馬さん(2022年度未踏ジュニア スーパークリエータ)
電気刺激触覚デバイスを展示。電気刺激と振動を組み合わせることで、「押される」「触れられる」といった感覚を再現します。VR空間の物体に触れた際の反動も体感でき、リアルな没入体験を実現しています。
佃 優河さん、百田 涼佑さん(2026年度上期未踏アドバンスト事業イノベータ)
モーターの電流情報からモーターの状態を推定するセンサーレス技術を展示。モーターを使った音楽演奏のほか、ベルトコンベアの回転速度やモーター内部の温度をセンサーなしで可視化します。
ユカイ工学株式会社:青木 俊介さん(2008年度上期未踏本体修了生)
青木さんが創業者兼代表を務めるユカイ工学株式会社のブースにて、「猫舌ふーふー」「甘噛みハムハム」などのロボット製品や、社内のものづくりコンペ「メイカソン」から生まれたロボットの試作品も展示。また、小学生でも簡単にプログラミングやロボット製作を楽しめる「メイカーボード」も紹介。誰もがものづくりに挑戦できる環境づくりに取り組んでいます。
上田 陽太さん(2021年度未踏アドバンスト事業修了生)
4×4ルービックキューブを高速で解くロボットを展示。独自の機構により、ロボットの腕同士がぶつかることなく複数の面を高速に回転させます。現在、ギネス世界記録の申請中です。
新里 祐教さん(2019年度・2020年度未踏ターゲット事業修了生)
ロボットハンドと、磁石の力で連動するハンドスピナー型の物理シミュレーション模型を展示。1つのハンドスピナーを回すと、周囲のハンドスピナーも次々と回転します。装置が鉄でできているので、とても重かったそうです。
冨田 教幸さん(2025年度未踏ターゲット事業修了生)
加速度センサーから取得したデータをもとに人の歩行や走行、ジャンプなどの動きを「リザバーコンピューティング」で判定するデモや、3Dプリンターで作成した地図ジグソーパズルを紹介。地図データから市区町村の形と標高や人口を立体的に再現し、「触って遊べる地図」を実現しました。また、ヒーローズ・リーグ2026というイベントでは、冨田さんが「リザバーコンピューティングでつくるガジェット賞」を設けています。リザバーコンピューティングに興味のある方は、ぜひご応募ください!
ほかにも未踏修了生の出展情報をご存じの方はぜひ情報をお寄せください! 次回、Maker Faire出展の際に参考にさせていただきます。
未踏ブースにご来場いただいた方、修了生の皆さん、ご協力いただきありがとうございました。