第09-02-141号
2009年 2月 3日
独立行政法人情報処理推進機構
セキュリティセンター(IPA/ISEC)
IPA (独立行政法人情報処理推進機構、理事長:西垣 浩司)は、2009年1月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況をまとめました。
(届出状況の詳細PDF資料はこちら)
1. 今月の呼びかけ
「 パソコンの脆弱性、解消されていますか? 」
― あなたのパソコンはウイルスに狙われています! ―
IPA のインターネット定点観測システム TALOT2(※)において、2008年10月あたりから徐々に増え続け、1月に入ってから急増したアクセスが観測されています。(図1-1参照。(1)で詳細解説)
これは2008年10月24日(日本時間)にマイクロソフトから緊急発表された、Windows の脆弱性(ぜいじゃくせい)MS08-067 を狙ったアクセスであった可能性があります。マイクロソフトによると、この情報が公開される2週間ほど前から、この脆弱性を突いた攻撃が確認されていたとのことです。
この脆弱性を突いて攻撃を行うウイルスが、複数確認されています。特に2008年12月末には Downadup.B と呼ばれる、USB メモリなどへの感染機能が追加された新しいウイルスが発見されています。今回のアクセスの急増の原因は、この機能追加されたウイルスが猛威をふるい、感染したパソコンから他のパソコンを攻撃するアクセス総数が増加したことであった可能性があります。
お使いのパソコンをウイルスに感染させないために、ウイルス対策・脆弱性対策の確実な実施が必要です。
※TALOT2 は、国内大手 ISP(インターネットサービスプロバイダ)と複数契約し一般のパソコン利用者と同等の回線を利用して、インターネット上のアクセスを観測するシステムです。
図1-1:445/tcpへのアクセス数の変化(2008年10月~2009年1月)
(1)Windows の脆弱性(MS08-067)の概要
この脆弱性は、特別な細工がされたパケット(通信データ)が、攻撃対象のパソコンに送りつけられた場合に、Windows でファイルやプリンタの共有などを行うために利用されるサービス(Server サービス)において、意図せずに任意の命令が実行されてしまう可能性がある、というものです。
(ご参考)
「マイクロソフトセキュリティ情報MS08-067 - 緊急
Server サービスの脆弱性によりリモートでコードが実行される 」
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/bulletin/ms08-067.mspx
「Windows の Server サービスの脆弱性(MS08-067)について」(IPA)
http://www.ipa.go.jp/security/ciadr/vul/20081024-ms08-067.html
攻撃者は、攻撃対象のパソコンの Windows の Server サービスで使用されるポート(※) 445/tcp に不正なパケットを送りつけることで、攻撃対象のパソコンに対してウイルスの感染、データの表示・変更及び削除、管理者権限を持つ新たなアカウントの作成などの不正アクセスを試みます。もし、パソコンの脆弱性を解消していない場合、攻撃者による不正アクセスが成功してしまい、パソコンがウイルスに感染するなどの被害が発生します。
現在確認されている、この脆弱性を悪用するウイルスについて、次節で説明します。
※ポートとは、コンピュータが外部との情報の受け渡しの際に使う、コンピュータ内の各種サービス窓口のことです。ポートには0から65535までの値が使われるため、ポート番号とも呼ばれます。
(2)脆弱性を悪用するウイルスの概要
この脆弱性を悪用した攻撃を行うウイルスの一つに、Downadup と呼ばれる種類のウイルスが確認されています。このウイルスは2008年11月下旬に発見され、12月末にはその亜種である Downadup.B が発見されています。以下に、IPA で Downadup.B のウイルス検体を解析した結果を基に、ウイルスの特徴を説明します。
このウイルスは、脆弱性が解消されていないパソコンにネットワーク経由で感染したのち、そのパソコンを起点に、さらに多くのパソコンへ感染活動を試みます。このため、多数のパソコンが接続されている LAN の中で1台でもウイルス感染すると、その組織(企業、学校など)の LAN の中で感染が拡大する恐れがあります。(図1-2参照)
図1-2:脆弱性を悪用するウイルスの動作例
なお、亜種である Downadup.B の特徴として、USB メモリなど外部記憶媒体への感染機能が新たに追加されたことが挙げられます。1月に入り445/tcpへのアクセスが急増したのは、自宅などで Downadup.B ウイルスに感染してしまった USB メモリを組織の LAN 内のパソコンで利用した結果、組織内のパソコンがウイルス感染し、組織の LAN の中で感染が拡大したことが原因ではないかと考えられます。ウイルスの亜種発生をきっかけとしてウイルス感染パソコンが増加し、それに伴い他のパソコンを攻撃するアクセス総数も増加したのではないか、ということです(図1-1)。
その他、悪意のあるサイトに接続し、他のウイルスのダウンロードを試みることも判明しています。
このウイルスに感染した場合の症状として、IPA の解析結果から以下のことが起こる可能性が確認されています(全ての症状が出るとは限りませんし、今後は他の症状が出る可能性があります)。
・ウイルス対策ソフトのウェブサイトへのアクセスが制限され、ウイルス定義ファイルの更新が妨害される。
・マイクロソフトのサイトへのアクセスが制限され、Windows Updateが妨害される。
(3)被害に遭わないための対策
この脆弱性を狙った攻撃による被害を、未然に防ぐための対策を以下に示します。
(a)脆弱性の解消
基本的な対策としては、この脆弱性を解消することに尽きます。この脆弱性が解消されているか分からない場合は、Windows Update を試してみて、未適用のセキュリティパッチが残っていないか確認してください。未適用のものが残っていた場合は、直ちに適用して、脆弱性を解消してください。
また、ウイルス対策ソフトメーカーが無料で提供しているオンラインスキャンのサイトには、パソコンの脆弱性の有無をチェックできるものもあります。そのようなサイトを利用してパソコンの状態を確認することも有効です。
(ご参考)
「Microsoft UpdateとWindows Updateの利用の手順」(マイクロソフト)
http://www.microsoft.com/japan/athome/security/mrt/wu.mspx
「トレンドマイクロ オンラインスキャン」(トレンドマイクロ)
http://www.trendmicro.co.jp/hcall/scan.htm
「シマンテックセキュリティチェック」(シマンテック)
http://www.symantec.com/region/jp/securitycheck/
(b)ウイルス対策ソフトの活用
ウイルスによる感染被害を防ぐための対策としては、ウイルス対策ソフトの活用が有効です。ただし、新種のウイルスが次々と発生しているため、必ず最新の状態に保っておくことが重要です。最新の状態でない場合は、直ちにウイルス定義ファイルを更新してください。
(c)パーソナルファイアウォールの活用
パーソナルファイアウォールとは、外部からの不正な攻撃を遮断したり、内部からの不正な通信(感染ウイルスによる外部ネットワークとの通信など)を遮断したりする機能のことです。ウイルス対策以外の機能も併せ持つ統合型のセキュリティ対策ソフトに、この機能が備わっている場合があります。
お使いのウイルス対策ソフトにこの機能が備わっている場合は、常に最新の状態に保ってください。備わっていない場合は、Windows ファイアウォール機能を有効にして使うことを心掛けてください。ただし、Windows XP のファイアウォール機能は、内部から外部への不正な通信に対応していないことを理解して、内部から外部への不正な通信を遮断できる製品の導入を検討する必要があります。
特に、組織の LAN 内のパソコンが1台でもウイルスに感染してしまった場合、パーソナルファイアウォールが十分に機能していないと、組織の LAN の中で感染が一気に拡大する恐れがあります。
(d)USBメモリ経由による感染への対策
USB メモリ利用時は以下のことに注意して、ウイルスの感染を未然に防ぎましょう。
・自身が管理していない USB メモリや所有者の不明な USB メモリは、自身のパソコンには接続しない。
・自身が管理していないパソコンや不特定多数が利用するパソコンには、自身の USB メモリを接続しない。
(4)ウイルスに感染した場合のパソコンの復旧方法
ウイルスに感染してしまい、その後にウイルスを駆除できたとしても、ウイルスによって変更されてしまったシステムの設定などは元に戻っていません。
ウイルス駆除後でもパソコンが正常に動作していないと思われる場合は、「システムの復元」を実施してください。それでも症状が改善されない場合、もしくは、「システムの復元」が失敗した場合は、パソコンを初期化してください。
(a)「システムの復元」による復旧
Windows XP や Vista には、パソコンの動作が不安定になるなど、使用するのに支障がある場合に、以前の状態に戻すことができる「システムの復元」という機能があります。これは Windows が、任意の日を自動的に選んで保存しているシステムの情報を基に、パソコンを以前の状態に復元するというものです。以下のマイクロソフトのウェブサイトを参考にして、「システムの復元」を行ってください。
ただし、選択した任意の日から現在までに、アプリケーションソフトウェアのインストール、 アップデートなどをした場合は、それらの情報は消えてしまいますので、システム復元後に再度実施してください。
(ご参考)
「システムの復元 Windows XP」(マイクロソフト)
http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/pro/business/
feature/performance/restore.mspx
Windows Vista のシステムの復元の解説(マイクロソフトの「PCとーく」の情報)
http://support.microsoft.com/kb/934854/ja
(b)パソコンの初期化
初期化とは、パソコンを購入した時の状態に戻す作業です。実際の作業方法は、取扱説明書に記載されている「購入時の状態に戻す」などの手順に沿って作業してください。
作業する前に重要なデータを、ウイルスに感染していない外部記憶媒体(USB メモリや CD-R、外付け HDD など)にバックアップしてから作業を行ってください。バックアップしたデータは、パソコンに戻す前にウイルス対策ソフトでウイルスチェックし、ウイルスが含まれていないことを確認してください。
(ご参考)
「パソコンユーザのためのウイルス対策 7 箇条」
http://www.ipa.go.jp/security/antivirus/7kajonew.html
「パソコンユーザのためのスパイウェア対策 5 箇条」
http://www.ipa.go.jp/security/antivirus/spyware5kajyou.html
「メールの添付ファイルの取り扱い5つの心得」
http://www.ipa.go.jp/security/antivirus/attach5.html
今月のトピックス
- コンピュータ不正アクセス被害の主な事例(届出状況及び被害事例の詳細は、「3.コンピュータ不正アクセス届出状況」を参照)
- OS コマンドインジェクション攻撃で侵入された
- SQL インジェクション攻撃が集中し、ウェブサイトが閲覧しにくくなった
- 相談の主な事例 (相談受付状況及び相談事例の詳細は、「4.相談受付状況」を参照)
- 会社でしばらく席をはずしていて、戻って来たらウイルス警告が・・
- ウイルス対策ソフトの契約切れを放置していたらウイルス感染
- インターネット定点観測(詳細は、別紙3を参照)
IPA で行っているインターネット定点観測について、詳細な解説を行っています。 - 脆弱性を突く攻撃と思われる 445/tcp へのアクセスに注意!
- ウェブメールシステムを狙った攻撃と思われる 80/tcp へのアクセスに注意!
2. コンピュータウイルス届出状況 -詳細は別紙1を参照-
ウイルスの検出数(※1)は、 約15.9万個と、12月の約17.3万個から8.0%の減少となりました。また、1月の届出件数(※2)は、1,860件となり、12月の1,795件から3.6%の増加となりました。
※1 検出数 : 届出にあたり届出者から寄せられたウイルスの発見数(個数)
※2 届出件数: 同じ届出者から寄せられた届出の内、同一発見日で同一種類のウイルスの検出が複数ある場合は、1日何個検出されても届出1件としてカウントしたもの。
・1月は、寄せられたウイルス検出数約15.9万個を集約した結果、1,860件の届出件数となっています。
3. コンピュータ不正アクセス届出状況(相談を含む) -詳細は別紙2を参照-
表3-1 不正アクセスの届出および相談の受付状況
8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
届出(a) 計 | 15 | 14 | 17 | 18 | 10 | 10 | |
被害あり(b) | 10 | 12 | 12 | 12 | 7 | 7 | |
被害なし(c) | 5 | 2 | 5 | 6 | 3 | 3 | |
相談(d) 計 | 25 | 38 | 58 | 39 | 38 | 29 | |
被害あり(e) | 13 | 20 | 22 | 19 | 19 | 13 | |
被害なし(f) | 12 | 18 | 36 | 20 | 19 | 16 | |
合計(a+d) | 40 | 52 | 75 | 57 | 48 | 39 | |
被害あり(b+e) | 23 | 32 | 34 | 31 | 26 | 20 | |
被害なし(c+f) | 17 | 20 | 41 | 26 | 22 | 19 |
(1)不正アクセス届出状況
1月の届出件数は10件であり、そのうち何らかの被害のあったものは7件でした。
(2)不正アクセス等の相談受付状況
不正アクセスに関連した相談件数は29件(うち3件は届出件数としてもカウント)であり、そのうち何らかの被害のあった件数は13件でした。
(3)被害状況
被害届出の内訳は、侵入3件、DoS 攻撃1件、アドレス詐称1件、その他(被害あり)2件、でした。
侵入届出の被害は、SQL※インジェクション※攻撃を受け、結果としてデータベース内のデータを改ざんされたものが2件、OS コマンドインジェクション攻撃を受け、システム内に被害を受けたものが1件、でした。侵入の原因は、3件全てが、脆弱性を突かれたことによるものでした。
※SQL (Structured Query Language) : リレーショナルデータベースマネジメントシステム(RDBMS)において、データの操作や定義を行うための問合せ言語のこと。
※SQLインジェクション : データベースへアクセスするプログラムの不具合を悪用し、正当な方法以外でデータベース内のデータを閲覧したり書き換えしたりする攻撃のこと。
(4)被害事例
[ 侵入 ]
(i) OS コマンドインジェクション攻撃で侵入された事 例 |
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解 説 ・ 対 策 |
普段使わないシステムやサービスが稼働していると、セキュリティ対策に抜けが生じやすくなります。不要なサービスは停止し、必要最小限のものだけ起動し、それらをきちんと管理しておきましょう。 (参考)
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※cron : あらかじめ設定しておいたコマンドを、スケジュールに沿って自動実行する UNIX のデーモン(プログラム)のこと。
※Wiki : ウェブブラウザから、ウェブサーバ上のコンテンツを編集することができるようにするシステムのこと。
[ DoS ]
(ii) SQL インジェクション攻撃が集中し、ウェブサイトが閲覧しにくくなった事 例 |
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解 説 ・ 対 策 |
サーバの負荷を増加させてサービス妨害を仕掛ける攻撃が目的ではなかったようですが、結果的に DoS 攻撃を受けたような状況と同等になっています。幸い、この事例では定例のサーバ停止期間後には攻撃が収まっていましたが、攻撃が継続しているのにサーバを止められない場合には、上位のプロバイダでの対処が有効になる場合があります。 (参考)
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4.相談受付状況
1月の相談総件数は960件でした。そのうち『ワンクリック不正請求』に関する相談が243件(12月:194件)、『セキュリティ対策ソフトの押し売り』行為に関する相談が11件(12月:13件)、Winny に関連する相談が8件(12月:6件)、などでした。(「情報詐取を目的として特定の組織に送られる不審なメール」に関する相談は0件)
表4-1 IPA で受け付けた全ての相談件数の推移
8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
合計 | 1,616 | 2,154 | 1,171 | 713 | 839 | 960 | |
自動応答システム | 994 | 1,302 | 677 | 363 | 458 | 529 | |
電話 | 548 | 755 | 441 | 288 | 331 | 390 | |
電子メール | 69 | 93 | 47 | 62 | 49 | 39 | |
その他 | 5 | 4 | 6 | 0 | 1 | 2 |
(備考)
IPA では、コンピュータウイルス・不正アクセス、Winny 関連、その他情報セキュリティ全般についての相談を受け付けています。
メール | ![]() (これらのメールアドレスに特定電子メールを送信しないでください) |
電話番号 | 03-5978-7509 (24時間自動応答、ただし IPA セキュリティセンター員による相談受付は休日を除く月~金、10:00~12:00、13:30~17:00のみ) |
FAX | 03-5978-7518 (24時間受付) |
「自動応答システム」 : 電話の自動音声による応対件数
「電話」 : IPA セキュリティセンター員による応対件数
合計件数には、「不正アクセスの届出および相談の受付状況」における『相談(d) 計』件数を内数として含みます。
図4-1 ワンクリック不正請求相談件数の推移
主な相談事例は以下の通りです。
(i) 会社でしばらく席をはずしていて、戻って来たらウイルス警告が・・
相談 | 会社のパソコン。しばらく席をはずし、戻って来たらパソコンの画面にウイルス警告が出ていた。 |
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回答 | 検知されたウイルスは、USBメモリを媒介として感染を広げるタイプのものです。誰かが、USBメモリ感染型ウイルスに感染したUSBメモリを、貴方のパソコンに接続して何か操作をしようとし、その際にパソコン側のウイルス対策ソフトで検知された模様です。
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(ii) ウイルス対策ソフトの契約切れを放置していたらウイルス感染
相談 | ウイルス対策ソフトの契約が切れたことを示す画面が出ていたが、忙しかったので放置していた。ようやく時間が取れたので、ウイルス対策ソフトの契約を更新した。すぐにウイルス定義ファイルを更新し、パソコン内を手動でウイルスチェックしたら、ウイルスが42件も見つかった。 |
---|---|
回答 | 契約の切れたウイルス対策ソフトでは、日々新しく出現するウイルスの新種を検知することができません。
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5.インターネット定点観測での1月のアクセス状況
インターネット定点観測(TALOT2)によると、2009年1月の期待しない(一方的な)アクセスの総数は10観測点で131,296件、総発信元(※)は41,171箇所ありました。平均すると、1観測点につき1日あたり132の発信元から424件のアクセスがあったことになります(図5-1)。
※総発信元:TALOT2 にアクセスしてきた発信元の総数。同一発信元から同一の観測日・観測点・ポートに複数アクセスがあった場合でも、発信元数は1としてカウント。
TALOT2 における各観測点の環境は、インターネットを利用される一般的な接続環境と同一なので、インターネットを利用される皆さんの環境へも同じくらいの一方的なアクセスがあると考えられます。
【図5-1 1観測点・1日あたりの期待しない(一方的な)平均アクセス数と発信元数】
2008年8月~2009年1月までの各月の1観測点・1日あたりの平均アクセス数とそれらのアクセスの平均発信元数を図5-1に示します。1月の期待しない(一方的な)アクセスは12月と比べて増加しました。
2008年12月と2009年1月の宛先(ポート種類)別アクセス数の比較を図5-2に示します。
12月よりアクセス数が大幅に増加したのは、445/tcp、135/tcp でした。これらのポートは Windows の脆弱性(ぜいじゃくせい)を狙った攻撃を行う際に狙われる可能性が高いポートです。445/tcp へのアクセスの増加については、別紙3で説明します。
なお、135/tcp へのアクセスの増加について、詳細の原因は不明ですが、今後も引き続き注意が必要です。
【図5-2宛先(ポート種類)別アクセス数の比較(12月/1月)】
『他機関・ベンダーの各種統計情報は以下のサイトで公開されています。』
@police:http://www.cyberpolice.go.jp/
トレンドマイクロ株式会社:http://jp.trendmicro.com/jp/home/
マカフィー株式会社:http://www.mcafee.com/japan/
お問い合わせ先:
独立行政法人 情報処理推進機構 セキュリティセンター(IPA/ISEC)
(ISEC:Information technology SEcurity Center)
TEL:03-5978-7527 FAX:03-5978-7518
E-mail:
(このメールアドレスに特定電子メールを送信しないでください)
URL:http://www.ipa.go.jp/security/