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8  政府認証基盤

本章では政府認証基盤について、方式や特徴、電子署名法との関係、地方自治体や諸外国の PKI に関する動向、今後の課題などについて説明します。

8.1  概要

政府認証基盤 (GPKI: Government PKI) の構築検討に至るまでの経緯は、1994年「高度情報通信社会推進本部」の内閣設置、1995年「高度情報通信社会に向けた基本方針」策定、1999年「ミレニアム・プロジェクト」発表を通じて、現在の行政手続をインターネットからも利用可能とする電子政府の構想が示されたことに始まります。

電子政府は、以下の事項を目的としています。

これら電子政府の構想に基づいて、2000年 5月には「申請・届出等手続き電子化推進のための基本的枠組み」が報告され、2003年までに原則としてすべての申請・届出等の手続きについてオンライン化する方針が示されました。電子政府の実現に際し各種行政手続をオンライン化(電子申請化)するにあたり、なりすましと改ざんを防ぐ仕組みが必要となります。そこで、電子申請の本人確認と電子申請文書の改ざん防止の機能を提供するために、PKI に基づく電子署名、電子認証を導入することになりました。この PKI は、政府が運用を行うことから政府認証基盤 (GPKI) と呼ばれています。

電子政府と GPKI については、現在まで様々な検討が行われています(表 8-1)。

表 8-1 電子政府と GPKI の経緯

年月

主な内容

1999年12月

ミレニアム・プロジェクトのテーマの一つとして電子政府の実現とその認証基盤および先導的 3省庁による認証局構築を提唱

2000年1月

GPKI 基本設計開始

2000年5月

GPKI フォーラム [77] 結成

2001年1月

e-Japan [78] 戦略発表 電子政府の実現が盛り込まれる

2001年3月

e-Japan 重点計画発表 電子申請活用の推進を提唱

2001年4月

電子署名および認証業務に関する法律(電子署名法)施行

IT 書面一括法の施行

GPKI 実証実験の運用開始

特定認証機関の申請受付の開始

電子政府における GPKI の位置づけは、以下のようになります(図 8-1)。

図 8-1 電子政府におけるGPKIの位置づけ

GPKI は総務省が設置するブリッジ CA (BCA: Bridge CA) [79] と中央府省が設置する認証局(府省 CA)により構成されます(図 8-2)。BCA は 、各府省 CA が発行するそれぞれの電子証明書の相互運用を可能にするため、各府省 CA 同士や民間認証局との橋渡し的役割を担います。

図 8-2 GPKIの構成

2001年 5月には、先行 3省(経済産業省、総務省、国土交通省)による認証局の運用が開始されています。


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