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全国の児童・生徒・学生の皆さんの斬新で豊かな発想による標語・ポスター・4コマ漫画や、書写(硬筆)、活動事例をぜひご覧ください。
第18回IPA「ひろげよう情報モラル・セキュリティコンクール」2022 講評
今年度の「ひろげよう情報モラル・セキュリティコンクール」には、全国から61,962点の応募がありました。
GIGAスクール構想により子ども達がインターネットを利用する機会が増え、「トラブルを未然に防ぎたい」、「子ども達が情報技術に関心を持ち、自分を表現する機会にしたい」等の思いから、今年初めて本コンクールに参加した学校が多数みられました。また、高校における情報科の新たなカリキュラムの開始に伴い、情報モラルの指導時間確保に苦労された先生がたの中には、応募作品づくりを夏休みの課題にして補ったかたもいらっしゃったようです。
今年度も、数多くの優れた作品の中から、表彰作品を選出することは容易ではありませんでしたが、一方で、子ども達の生き生きとした表現によるメッセージを受け取ることは、審査を行う者にとって喜ばしいことでもありました。
審査委員会における審議を経て、決定した最優秀作品は下記のとおりです。
- 標語部門『話すのは ネット上でも 人と人』
- ポスター部門『情報はまず、分別から。』
- 4コマ漫画部門『それは罠』
標語作品は、どんなに便利な道具を使ってコミュニケーションを取ったとしても、相手は「人」であり心を持つ存在であることを伝えてくれました。見えているのはスマートフォンやタブレットの「画面」ですが、その向こうには「人」がいることを常に意識したいものです。
ポスター部門では、私たちが目にする様々な情報の扱い方について考えさせられる作品が選ばれました。膨大な情報の中から「正確」なものだけを選び取ることは容易ではありませんが、真偽を検証し「分別」する習慣を身に付けることの大切さを伝えてくれる作品です。
4コマ漫画作品は、偽セキュリティ警告の手口を紹介してくれました。「ウイルスに感染した」などと、利用者の不安をあおって偽のセキュリティソフトをインストールさせたり、偽のサポート契約に誘導したりという被害は後を絶ちません。この作品を活用し、多くの人に手口の周知を図りたいと思います。
活動事例部門では、本コンクールを活用して情報モラル・セキュリティ教育を実施した学校のうち、最も優れた取り組みを行った東京都立青峰学園が、文部科学大臣賞に選ばれました。
東京都立青峰学園では、障がいにより社会とのつながりを持ちにくかった子ども達が、情報機器やインターネットを活用し生活の幅を広げていけるよう、安全に楽しく使いこなすための指導をしています。その一環として、SNSの原稿作成から投稿までの一連の作業を通じ、肖像権、著作権、言葉の選び方・表現の仕方など、情報リテラシーを実践的に学ぶ授業を行いました。また、その指導を受けた生徒が下級生に対して、SNSの使い方や情報モラルに関してプレゼンテーションする機会を設け、理解の深化も図っています。担当の先生からは、「今回の活動後、生徒の情報モラルに関する意識が大きく向上した」とのコメントがあり、効果が現れた模範的な活動と言えます。
今年度が最後の募集となった小学生向けの書写賞には各学年1名が選ばれ、とめ・はね・はらいなどの基本の点画が正確で、バランスよく書かれた作品が入賞しました。
本コンクールに参加した子ども達が成長する未来では、デジタル化が一層進んでいることでしょう。「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」を実現するためには安心・安全が前提であり、私たちがその礎を強固なものにしていかなければなりません。
IPAは今後も本コンクール等の事業を通じて、情報モラル・セキュリティの普及啓発活動を継続して参ります。
末筆ではございますが、本コンクールの開催にご支援をいただきました関係各位、そして、一生懸命作品を制作された児童生徒・学生の皆様、指導された先生がたに心から感謝申し上げます。
審査委員長
独立行政法人情報処理推進機構 富田 達夫
ポスター、4コマ漫画作品を応募したみなさんが対象となります。
参加賞の発送は、受賞作品発表後、1か月程度を目途に予定しています。
(2022年12月22日追記:参加賞を発送しました。数量の不足や不良等がございましたら、事務局までお問い合わせ
ください。)
情報セキュリティの普及啓発コンテンツとして、受賞作品パネル(第15回~第17回)を無償で貸出いたします。情報セキュリティに関連するイベントや、情報モラル教育の教材として、教育機関や企業・団体へ貸出を行います。貸出を希望される方は、下記までお問い合わせください。
お問い合わせ先
IPAセキュリティセンター 情報セキュリティ美術館事務局担当:石田 / 奥田 / 倉持
Tel: 03-5978-7508 Fax: 03-5978-7546
E-mail:
詳細は 情報セキュリティ美術館 をご覧ください