HOME情報セキュリティ「データ利活用における重要情報共有管理に関する調査」報告書について

本文を印刷する

情報セキュリティ

「データ利活用における重要情報共有管理に関する調査」報告書について

掲載日 2018年3月29日
独立行政法人情報処理推進機構
技術本部 セキュリティセンター


 新しいIT技術を用いたデータ利活用によるビジネス創出が注目されています。このようなビジネスを立ち上げる場合、企業内・企業間、あるいは産・官・学等で連携し、開発や事業化に関するデータを共有しながら、そこに含まれる重要情報(営業秘密情報、知財情報等)の保護にも注意して事業を推進する必要性が認識されつつあります。今回、新しいIT基盤での事業創出に関して先進的な事例の多い米国における重要情報の共有や管理状況の調査を行いました。

調査概要


(1) 調査名 : 「データ利活用における重要情報共有管理に関する調査」
(2) 調査期間 : 2017年11月~2018年2月
(3) 主要実施項目 : ヒアリング調査

 データ利活用に関する事業推進において、重要情報を含むデータの共有・管理に取り組んでいる米国の企業・コンソーシアム・政府機関、及び専門的知見を有する有識者からヒアリング調査を実施し、結果をとりまとめました。
 事業を達成するために、秘密情報を含むデータをステークホルダの間で効果的に活用しつつ、秘密情報を安全に管理するための課題や方策は、我が国において現在は必ずしも明らかにされているとはいえません。このような問題意識から、産・官・学の連携も含めたデータ利活用に関するヒアリングを行った結果、連携の形態について以下のような事例が得られました。
●コンソーシアム型連携の事例
 特定事業分野のコンソーシアムに企業等が参加し、目的や技術ロードマップ等を全体で共有するほか、ワーキンググループ等の分科会組織で技術設計や実装を行い、共有された技術を市場に展開・浸透させる形態を調査しました(図1)。

コンソーシアム連携形態

               図1 コンソーシアム型連携

●政府機関・大学・企業における連携の事例
 FFRDCs(*1)とよばれる組織(企業・大学・非営利団体等)が政府機関の委託を受け、大学に対して基礎研究・成果の実用化技術開発を委託、企業に対しては製品・ソリューション開発の委託を実施する形態を調査しました。FFRDCsは委託契約や技術情報のハブとしての役割を担います(図2)。

産官学連携の一形態

               図2 政府機関・FFRDCs・大学・企業における連携

 コンソーシアム型連携の事例では、メンバー間の情報共有に基づき設計・開発が実施され、そこでできた知財情報はコンソーシアムに帰属します。事業に関わる異なる階層のステークホルダが成果を共有することで効率の高い事業化を図っていた点が特徴的です。 FFRDCsによる連携の事例では、FFRDCsは政府機関と同水準のセキュリティレベルを維持しながら、大学の研究成果の事業展開、政府方針の事業展開をケースに応じて実施している点が特徴的です。

報告書目次


1.はじめに
 1.1. 背景および目的
 1.2. 実施概要

2.データ利活用における重要情報共有管理のポイント
2.1. 連携の目的と形態・役割
2.2. 役割に基づく重要情報の共有・管理方針
2.3.ステークホルダ各自・ステークホルダ間の漏えい・不正取得・模倣回避策
2.4.参考:米国のデータ保護に関する制度概要

3.データ利活用における重要情報共有管理の特徴(企業、政府機関、大学)
3.1.企業
(1)概要
(2)連携の目的と形態・役割
(3)役割に基づく重要情報の共有・管理方針
(4)ステークホルダ各自・ステークホルダ間の漏えい・不正取得・模倣回避策
(5)その他(組織体制・人材)
(6)示唆
3.2.政府機関
(1)概要
(2)連携の目的と形態・役割
(3)役割に基づく重要情報の共有・管理方針
(4)ステークホルダ各自・ステークホルダ間の漏えい・不正取得・模倣回避策
(5)その他(政府によるデータセット公開)
(6)示唆
3.3.大学
(1) 概要
(2)連携の目的・形態・役割
(3)役割に基づく重要情報の共有・管理方針
(4)ステークホルダ各自・ステークホルダ間の漏えい・不正取得・模倣回避策
(5)示唆

4.今後の検討に向けたポイント

脚注

(*1) FFRDCs:法律上、既存の省庁内での組織や契約によっては効率的に達成できない特別な長期の研究開発ニーズに対応するため設置される法人。政府との合意文書(契約)に基づき研究開発を実施する組織を指す。大学、民間企業、非営利団体等、数十の機関より構成される。

本件に関するお問い合わせ先


IPA 技術本部 セキュリティセンター 竹腰/佐川
TEL:03-5978-7530 FAX:03-5978-7514 E-mail:

更新履歴

2018年3月29日 公開