next up previous contents
Next: II.2.1 国際・国内規格 Up: II. スマートカードの概要 Previous: II.1.3.3 今後の展望

II.2 スマートカード規格およびその動向

本章では,多くの団体,企業によって制定されたスマートカードの標準・仕様について, それらの位置づけ,ねらい,現状,相互関係を整理する.

II.1に示すように国際的なスマートカード仕様の展開は ISO 7816が他の標準・仕様の基盤となる規格としてあり, 他の標準・仕様はISO 7816に準拠して制定されている.

図 II.1: 各規格・仕様の連帯
\includegraphics [scale=1.0]{stand1.eps}

ISO 7816ではスマートカードの物理的な部分の規格,電気的特性, 標準コマンド,標準セキュリティが定義されている. EMVは,金融系スマートカードの国際標準であり,スマートカードの基本OSと 位置づけられる. 更にEMVに準拠した形で多目的スマートカード用のOSとして, MAOSCOがMULTOS仕様,SUN MicrosystemsがJavaCard仕様を制定した. VISAインターナショナルはスマートカードにJavaCard 2.0を用いる Visa Open Platformを提案している.

II.1における端末とは,主に金融ではPOSやATMなどが, 多目的利用においてはPCや携帯電話など様々なデバイスが想定されるが, スマートカードのPCでの利用を目的とする 図II.2の各標準・仕様がある.

図 II.2: PCでのスマートカード利用
\includegraphics [scale=0.3]{stand2.eps}

スマートカードの規格・標準化について国内に目を向けると,国際規格である ISO 7816に基づき,以下のJIS(日本工業規格)が制定されている.

JISX6303
外部端子付きICカードの物理的特性
外部端子付きICカードの物理的特性と,外部端子の位置・寸法を規定.
JISX6304
外部端子付きICカードの電気信号および伝送プロトコル
ICカードとリーダ/ライタ間の電気的信号の授受の手順を規定.
JISX6306
外部端子付きICカード共通コマンド
基本コマンド,ファイル構造,セキュリティの基本構造を規定.
JISX6307
外部端子付きICカードのデータ要素
業態間で共通に使用されるデータ要素の内容およびフォーマットを規定.

ISO及びJIS標準化を踏まえながら,アプリケーションのインターフェースを 標準化することを目的として国内の企業,団体を中心にJICSAP仕様が開発された.

この他に全日本銀行協会連合会によるスマートカード対応ATMへの互換性や銀行間 による相互乗り入れなどの統一を図った国内版EMV仕様ともいえる全銀協仕様がある.