情報セキュリティ
公開日:2022年4月20日
営業秘密の管理や保護に関する様々な情報をお届けして参ります。
財務省関税局業務課
知的財産調査室長 石川 陽一
我が国の税関では、水際において円滑な国際貿易、国際物流を確保しつつ、関税等の適正な徴収を行うとともに、社会・経済にとって有害な物品の輸出入を規制しております。
関税法では、麻薬、覚醒剤等のいわゆる「社会悪物品」と並んで、知的財産侵害物品(特許権、商標権、著作権等の知的財産権を侵害する物品と不正競争防止法第2条第1項に規定される不正競争行為を組成する物品の一部)についても、「輸出入してはならない貨物」と規定されており、税関ではその取締りを強化しています。
また、営業秘密侵害品(営業秘密の不正使用により生じた物であることを知っている者により輸出入される当該物品)についても、平成28年6月から、関税法上の「輸出入してはならない貨物」として、税関による水際措置の対象となっています。
さて、税関において知的財産侵害物品を効果的・効率的に取り締まるためには、権利者の方々から、侵害疑義物品の発見に資する情報を差止申立て等の形で提供いただくとともに、侵害疑義物品が侵害品であるか否かを認定する手続(認定手続)において意見・証拠を適時に提出していただくことが重要です。
令和3年の税関における知的財産侵害物品の輸入差止件数は28,270件で、2年連続で2.8万件超えの高水準で推移しておりますところ、権利者の皆様には、引き続きご協力いただければ幸いです。
財務省の直近の取組を少しご紹介させていただきますと、知的財産推進計画2021において、越境電子商取引の進展に伴う模倣品・海賊版の流入増加へ対応するため、「商標法・意匠法において、海外事業者が模倣品を郵送等により国内に持ち込む行為を商標権等の侵害と位置付ける改正案が国会で成立し、公布されたことから、その施行と同時に、当該侵害に係る物品に対して実効性のある水際取締りを実施できるよう、関税法等の改正を含めて検討の上、必要な措置を講じる。」旨が記載されているところ、本年3月に当該措置を含む改正関税法が成立しました。本年秋までの施行に向けて、特許庁と連携し、改正内容の周知等の取組を実施することとしています。
最後に、財務省・税関は、知的財産の権利者の権利保護、日本の産業競争力の強化及び消費者の健康・安全の確保の観点から、引き続き、国内の権利者や国外の関係機関等と連携しながら、知的財産侵害物品の水際取締りにしっかりと取り組まなければならないと考えております。皆様のご理解・ご協力をお願いいたします。
営業秘密侵害訴訟の実務的に重要な論点の一つとして、企業が営業秘密を転得した場合に、当該企業の悪意又は重過失をどのように認定するのかという問題があります。訴訟当事者は、この悪意又は重過失を基礎付ける具体的事実について、どのような主張立証を心掛けるべきでしょうか。裁判例を踏まえながら検討してみます。
詳細は、弁護士知財ネット 営業秘密メルマガコラムをご覧ください。
コロナ禍を契機としたテレワークの普及・進展等による新しい働き方への移行、雇用・人材の流動化の加速、個人情報保護法や不正競争防止法等の改正・産業競争力強化法の施行などの最近の社会環境・動向の変化や、セキュリティ関連技術の変遷に即した改訂を5年ぶりに行い、公開しました。組織の内部不正対策状況の確認を簡便に行うチェックシートも併せて更新しています。
ガイドライン・概要説明資料は次のリンク先よりダウンロード頂けます。
IPAでは、組織にとって優先すべきセキュリティ対策や実践すべき対策について、実際の事例に基づき対策の実施手順や考え方のヒントなどを整理した「プラクティス集」を2019年に公開しています。
このたび、「プラクティス集」をウェブ化し「プラクティス・ナビ」として公開しました。キーワードを選択することで、自社の状況に合ったプラクティスを検索できます。
プラクティス・ナビは次のリンク先よりご利用いただけます。
4月13日(日本時間)にMicrosoft製品に関する脆弱性の修正プログラムが公表されています。これらの脆弱性を悪用された場合、様々な被害が発生するおそれがあります。「悪用の事実を確認済み」と公表されており、至急、修正プログラムを適用することが望まれます。
トレンドマイクロ社が提供する統合セキュリティ管理製品に脆弱性が確認されました。既に攻撃が確認されており、今後被害が拡大する可能性があるため、早急に修正パッチを適用することが望まれます。
INPITでは、大切な秘密情報を巡るよくあるトラブル事例や、営業秘密として管理する手法についてまとめた研修動画を、当館のeラーニングサイトIPePlatに公開しました。
営業秘密について学びたい、これから営業秘密管理に取組もうという方向けの内容で、無料でご視聴頂けます。
動画は「営業秘密管理」eラーニングコンテンツよりご覧いただけます。
3月31日に、「農業分野における営業秘密の保護ガイドライン」が公表されました。
農業分野における優れた栽培・飼養技術やその他のノウハウ等について、不正競争防止法の営業秘密の枠組みを活用した保護に取り組んでいただく際の留意点等をわかりやすくまとめたものです。
次のリンク先からご覧いただけますので、農業分野の営業秘密の保護にぜひご活用ください。
「良かれと思った行動が深刻な事態を引き起こす」、トップセールスでのうっかりで、会社の大切なノウハウを取引先に利用されてしまいます。
一度漏えいした情報は元には戻りません。ぜひ一度、ご覧ください。
手前味噌ですが面白いです。
YouTube:【この話、自分には関係ない本当にそう】トップセールスでのうっかり(INPIT公式)
IP ePlat:コース一覧
(注釈)IP ePlatはINPITが提供するeラーニングサービスです。知財初学者から実務者まで、様々なセミナー動画が収録されています。社内セミナーにもご活用ください。
経団連は2021年10月に、報告書「副業・兼業の促進 働き方改革フェーズ2とエンゲージメント向上を目指して」を公表しました。
副業・兼業は、働き手と企業、双方にとって有益な施策であるため、経団連としても推進しています。
副業・兼業の施策を推進する際の留意点は多岐にわたりますが、「機密(秘密)漏洩の防止」も重要です。「機密(秘密)漏洩」の恐れがある場合は、副業・兼業を制限することを就業規則や申請書、誓約書に明記しておくなど、各社はさまざまな工夫を講じています。(本文18ページ参照)
15社の具体的な対応事例(25ページ以降)も掲載しておりますので、ぜひご覧いただければ幸いです。
詳しくは次のリンク先よりご覧ください。
不正競争防止法テキストの最新版は次のリンク先からご覧いただけます。
また、不正競争防止法について説明会をしてほしいなどのご要望がございましたら、知的財産政策室までご連絡をお願いします。
知財室員がご説明に伺います。
不正競争防止法の講義等において、不正競争防止法の概要をはじめ、秘密情報の保護ハンドブックや同ハンドブックのてびきの紹介・説明をさせていただいております。
これらの資料は、経済産業省ホームページからダウンロード可能です。
また、ご希望の方には、冊子をお届けすることも可能でございます。
次のリンク先をご確認いただき、社内研修等での活用をご検討いただけますと幸いです。
平成30年改正によって、不正競争防止法に限定提供データに関する規定が創設されました。企業が保有・活用する「情報」の保護を、営業秘密と相互補完的に守る不競法上の枠組みです。
知財室では、データ利活用に関する資料についてもホームページにて公表しております。
データ利活用の留意点を網羅的に説明した詳細版
データ利活用のQ&Aや企業の成功事例を載せた冊子になります。
データ利活用のエッセンスをまとめた概要版
データ利活用に取り組み始めたい方向けの冊子になります。
データ利活用のポイント集を基に企業のデータ利活用の事例を詳細に記載した事例集になります。
データ利活用を始めたいが何から始めて良いかわからない、データ利活用においてどのような点に気をつければ良いか等の疑問をお持ちの方は是非ご覧ください。
INPITが運営する「知財ポータル」にて、「取引先から我が社のノウハウの提供を求められている。どうしたらよい。」といった、営業秘密管理におけるよくある質問を一問一答形式のFAQとしてとりまとめています。
詳しくは知財総合支援窓口 知財ポータルの営業秘密・知財戦略よりご覧ください。
知的財産戦略アドバイザーが企業の実情に合わせた秘密情報の管理体制(例えば、書類・記録媒体の管理方法、電子データの管理等)の整備をご支援いたします。
地方自治体や中小企業支援機関が主催するセミナー・講演会、中小企業における社内研修等への講師派遣も無料で実施しており、ご好評いただいております。是非ご活用ください。
登壇予定のセミナーは次のリンク先でお知らせしております。
お問い合わせは、次をご参照ください。
E-mail:trade-secret@inpit.go.jp
いつもつぼマガをご愛読いただきありがとうございます。
経済産業省知的財産政策室でございます。
4月となり、すっかり春本番となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。季節の変わり目に加え、部署の異動やお住いの引っ越しなどで体調を崩されてないでしょうか。
先月のことになりますが、私の子どもが夜に38度の熱が出て、次の日に病院に行ったところ、新型コロナウイルス陽性が判明しました。通っていた保育園で10人ほどの園児がコロナにかかったようで、どうやら保育園からもらってきてしまったようでした。
子どもに熱が出てからは私も家の中でもマスクをするなど注意していたつもりなのですが、子どもが陽性となった翌日に39度の発熱があり、病院で検査したら私もコロナ陽性とのこと。その後2日間は高熱と倦怠感、身体の痛みがひどく、解熱剤なしでは睡眠もままならない状態で、完全に回復するまで10日ほどかかりました。
皆様もご家族などが体調を崩された際は、コロナに罹患している可能性があることを念頭に置いて、感染対策の徹底など、くれぐれもご注意いただければと思います。
「つぼマガ」第70号をお読みいただき、ありがとうございました。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)セキュリティセンター
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03-5978-7513
皆様のご意見、ご要望などをお待ちしております。
ご意見およびご要望は、次のアドレスにメール願います。