これまでの活動内容報告書・成果物実績高信頼性システム開発技術の動向

本文を印刷する

高信頼性システム開発技術の動向

2010年3月
独立行政法人 情報処理推進機構
ソフトウェア・エンジニアリング・センター

概要

 独立行政法人 情報処理推進機構、ソフトウェア・エンジニアリング・センターの活動の一つとして2007年に高信頼性システム技術調査検討会(DSTWG,Dependable System Technology Working Group)が発足しました。このDSTWGでは情報システムが社会に浸透し、我々の生活や経済を支える重要な構成要素の一つ(以下、重要インフラと呼ぶ)になった結果、避けられないシステム障害が社会的に大きな影響を与えることになることから、これらを高信頼化するための技術を調査し、事例と共に検討してきました。調査をするにあたり、システムを数理的に記述することにより、高品質のソフトウェアを効率良く開発することを目的とする「形式手法」に着目し、2007年度に海外ならびに国内における形式手法(Formal Method)の導入状況を調査しました。
 調査の結果、米国ならびに欧州では形式手法の産業応用を積極的に支援することを狙いとして、多数の研究機関やユーザ企業が参加する多くの国家プロジェクトを進めていることが明らかになりました。このため、DSTWGでは2008年から2009年にかけて、我が国の情報システム開発に形式手法を導入するためにはどのような課題があり、それをどのようにして解決していくべきかについて議論を継続してきました。この議論を受け、2009年末にはDSTWGを発展させることで、形式手法導入プロセス実証評価WGが発足することとなりました。
 この報告では、この3年間のDSTWGでの調査結果と議論に基づいて、第1章では、形式手法の導入が持つ経営的な価値を明らかにします。次いで第2章では、高信頼性システム開発技術としての形式手法が採用されている代表的な国際基準と大規模重要インフラシステム構築で必要となるアーキテクチャ記述言語を紹介します。第3章では、国内外の調査に基づいて形式手法による高信頼性システムの具体的な30以上の構築事例を航空宇宙・原子力・鉄道などのカテゴリ別に紹介します。最後に第4章では、今後の高信頼性システム開発に向けて重要と思われる教育とアーキテクチャについて述べています。
 本報告書が、重要インフラシステムを提供する企業の経営層の方々や、形式手法をこれから学ぶ学生諸君、その導入で苦労されている専門家諸氏、さらには重要インフラシステムの開発現場で信頼性向上に取り組んでおられる実務者にとって、なぜ、形式手法が必要で、それがどのような価値を高信頼システム開発プロジェクトにおいて発揮しうるかを理解する上で有益な資料になると期待しています。

ダウンロード

・「高信頼性システム開発技術の動向」概要 成果概要資料[133KB]PDF文書 
・高信頼性システム開発技術の動向 報告書[1.1MB]PDF文書

 




報告書・成果物実績