HOME社会基盤センター報告書・出版物・ツール事業成果(報告書等)「はじめてのSTAMP/STPA(活用編)~システム思考で考えるこれからの安全~」の公開
STAMP/STPAを“あたりまえに実施する” 環境を目指す

本文を印刷する

社会基盤センター

「はじめてのSTAMP/STPA(活用編)~システム思考で考えるこれからの安全~」の公開
STAMP/STPAを“あたりまえに実施する” 環境を目指す

2018年6月11日更新
2018年3月28日公開
独立行政法人情報処理推進機構
技術本部 ソフトウェア高信頼化センター

概要

 独立行政法人情報処理推進機構 ソフトウェア高信頼化センター(以下、IPA/SEC)は、「はじめてのSTAMP/STPA」シリーズ第3弾となる「はじめてのSTAMP/STPA(活用編)~システム思考で考えるこれからの安全~」(以下、本書)を公開しました。

背景

 STAMP(System Theoretic Accident Model and Processes)/STPA(System Theoretic Process. Analysis)は、マサチューセッツ工科大学のNancy Leveson教授が提唱した、大規模・複雑化するシステムに適した新しい安全解析手法です。

 すでに、欧米ではプラントや宇宙航空分野などで有効性が実証され、自動車分野等においても活用が進展しています。こうした状況下、IPA/SECではわが国での普及促進を目指し、2016年に「はじめてのSTAMP/STPA(入門編)」を、2017年には「はじめてのSTAMP/STPA(実践編)」を発行してきました。

 今後ますます増加していく「人と高度ソフトウェアを含んだ複雑システム」の安全性を向上させるためには、システム構成要素のすべての故障を明示化し、低減するという従来の手法だけでは限界があります。これから求められるのは、事故を回避するために制御行動の乱れを分析し、それを防ぐ手法と組み合わせることによって安全性向上が期待される手法です。そのためにはSTAMP/STPAの使い方を理解するだけではなく、その背景にある安全制御や安全論証の考え方のパラダイムシフトの本質を理解して応用していくことが重要です。

 STAMP/STPAシリーズ第3弾となる本書では、「入門編」での「理解する」、「実践編」での「やってみる」からさらに一歩進み、STAMP/STPAを「あたりまえに実施する」ことを目指し、産業界での試行事例、人と機械の協調による安全制御の事例、セーフティとセキュリティの統合分析事例など、参考となる先進的なSTAMP/STPAの適用事例をまとめました。

 IPA/SECでは、STAMP/STPAの本質について議論し、さらにはSTAMP/STPAを越えてその先の、将来の複雑システムの安全性解析の在り方についても検討しています。

本書の特徴

 本書では、STAMP/STPAによる安全性解析を設計に反映し、システムの要求仕様や前提条件そのものの見直しにまで踏み込んだ安全設計を目指すことで、真の安全性が確保できることを提言しています。
 またIPA/SECでの議論・検討した結果をまとめ、FRAM*1やSafety2.0*2をはじめとする安全性解析手法についても解説し、将来の複雑システムの安全性解析の在り方に関するビジョンの提言も行っています。

想定読者

 本書は、すでにSTAMP/STPAを試行あるいは適用している人を対象としています。

今後の展開

 IPA/SECでは、これまでのSTAMP/STPAの普及拡大に続き、今後はSTAMP/STPAの効率的かつ、効果的な活用を目指しています。具体的には、STAMP活用の際の作業を効率化するためIPA/SECが2017年度に開発したモデリングツールを無償公開し、普及を加速します。また、STAMP/STPAの活用効果を評価できる情報の積極的な展開にも努めてまいります。

※2018年3月30日にモデリングツール「STAMP Workbench」を公開しました。詳細はこちら
*1 FRAM:機能共鳴分析手法(Functional Resonance Analysis Method)。成功要因から学ぶ安全解析のための方法論。
*2 Safety.2.0:協調安全。人とモノと環境が相互に情報交換を行い、協調して安全を築こうとするもの。「止める安全」から「稼働を継続しつつ安全を確保する」に変化した安全維持の形態。

書籍版の購入とPDF版ダウンロード

「はじめてのSTAMP/STPA(活用編)~システム思考で考えるこれからの安全~」の購入とPDF版のダウンロードは こちら

更新履歴

2018年6月11日 書籍版購入のご案内を追加しました。