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未踏IT人材発掘・育成事業:2018年度採択プロジェクト概要(玉田PJ)

最終更新日:2018年7月3日

1.担当PM

竹迫 良範(株式会社リクルートマーケティングパートナーズ 専門役員)

2.採択者氏名

玉田 晃寛(大阪大学 大学院 情報科学研究科 マルチメディア工学専攻)

3.採択金額

2,304,000円

4.テーマ名

文字形状を自動生成するWebフォント制作支援ソフトウェア

5.関連Webサイト

なし

6.申請テーマ概要

 Webフォントは、フォントファイルをWeb上で配信することで環境に依存せずにブラウザに表示されるフォントである。しかし、日本語を始めとした漢字圏のフォントは文字種が多く、フォント制作に多大な労力が必要となる、データサイズが肥大化するためアクセス時間への影響が大きいといった問題があり、これらの言語のWebフォントは普及が進んでいない。
 本プロジェクトでは、上記の問題を解決するための新しいフォント制作支援ソフトウェアを開発する。本ソフトウェアでは、フォント中の文字種の大部分が互いに類似するエレメントの組み合わせによって構成されていることに着目し、利用者が最小のエレメントをデザインすることで、フォント中の全ての文字デザインを自動生成する。こうして作成されるフォントデータは、類似するパーツを1つの標本パーツへの参照と変形パラメータにより表す独自のフォント形式に圧縮し、従来のWebフォントと比較してより効率的な配信を可能にする。また、圧縮されたフォントデータをブラウザ上で復元し、Webフォントとして利用するライブラリを合わせて提供することで、実験的な実装にとどまることなく実環境での利用に対応する。
 本プロジェクトをきっかけにWebフォントが普及することで、日本、あるいは同様の理由でWebフォントの普及が進んでいない地域におけるWeb体験の向上を目指す。

7.採択理由

 近年、CSS Fonts Module Level 3の標準化などで各種ブラウザにおけるWebフォントの利用が進んできているが、ラテン文字を基本とする欧文フォントが先に利用され、ひらがな・カタカナ・漢字を含む文字種の多い日本語フォントへの対応は業界的に遅れがちであった。本提案は、既存のヒューリスティックな漢字データベースと機械学習を利用して、複数のプリミティブな字形データの組み合わせで一つの漢字フォントを自動生成することで、効率的に日本語のWebフォントを制作できるようにする。機械学習の中でも画像生成が得意なDeep Neural Networkを応用することで、zi2ziのような文字フォント生成を自動で行えるようになるため、日本語のWebフォントが一気に大量制作されるようになれば、業界的にも大きなインパクトが生まれる。プロ向けのWebフォント制作支援ソフトウェアの他にも、数種類の字形データを簡単な操作で入力するだけで、自分のWebサイトのフォントを自動生成できるようなデモサイトも追加で開発できると喜ばしい。本提案の成果によって既存の技術的な制約を超え、紙のデザインの領域で実現されていたようなタイポグラフィがWeb上で新しく表現できることを期待している。

更新履歴

2018年7月3日 2018年度採択プロジェクト概要(玉田PJ)を掲載しました。

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