デジタル人材の育成

未踏IT人材発掘・育成事業:2011年度採択プロジェクト概要(尾形PJ)

1.担当プロジェクトマネージャー

石黒 浩(大阪大学大学院 基礎工学研究科 システム創成専攻 教授)

2.採択者氏名

  • チーフクリエータ
    尾形 正泰(慶應義塾大学 理工学研究科開放環境科学専攻 今井研究室)

3.採択金額

  • 1,792,000円

4.テーマ名

  • 指輪型ロボットの開発

5.関連Webサイト

  • なし

6.申請テーマ概要

本提案では指に装着する指輪型ロボットの制作とそのアプリケーションの開発を行う。
指輪型ロボットは1つの指輪ごとにロボットのパーツを組み込んだデバイスで、いくつかの指輪を嵌めることで人間の手を使って1つのキャラクターを表現してする。
ヒューマノイドを始め、製品として販売されているロボットは高額であり普段は手に触れる機会が無いが、指輪のように小型で安価に製作して人間の身体に着けることができれば、ロボットに触れる機会を増やす狙いがある。
一般的なロボットは犬型ロボットのように家に置いておいたり、案内ロボットのように受付に置かれたりしているが、身体にくっついて行動できるロボットは人間の生活の中にとけ込むことができる。
手話や影絵といった実例を見ても手は人間の身体の中で最も表現力が豊かな身体部位であり、ロボットデバイスを組み合わせることで手の表現を拡張する。
指輪型ロボットはファッションの一部として身につけることを念頭に製作しており、将来的にはおもちゃ、コミュニケーションツールとして製品化する予定である。

7.採択理由

指に目をつけて、手が独立した人格を持つかのようなメディアは、非常に斬新で興味深い。また、本人の開発・実装能力もこれまでの経験から判断すれば、本提案を実施するのに十分なものであると判断できる。
しかしながら、それでも解決が難しい問題がある。たとえば、バッテリーの駆動時間の問題である。
そういった問題の解決策を考えながら、是非とも、新たなメディアとして確立させてほしい。