デジタル人材の育成

未踏IT人材発掘・育成事業(ユース):2008年度下期採択プロジェクト概要(苅米PJ)

1.担当プロジェクトマネージャー

  • 安村 通晃(慶應義塾大学 環境情報学部 教授)

2.採択者氏名

  • チーフクリエータ:苅米 志帆乃(筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)
    コクリエータ:なし

3.未踏ユースプロジェクト管理組織

  • 株式会社ゴーガ

4.採択金額

  • 3,000,000円

5.テーマ名

  • 料理レシピの検索と栄養バランスの分析による食生活支援システム

6.関連Webサイト

  • なし

7.申請テーマ概要

近年,食事の記録をつけ,それを振り返ることで食生活を改善する方法が実践されている.そこで,食生活を自動的に管理して支援することを目的とし,レシピ検索,食事ログの管理,食事ログの可視化,レシピの推薦を行うシステムを提案する.本システムには,これから料理を作る場合に行う「食事モード」と食生活を振り返る「回想モード」の2つがある.
「食事モード」では,レシピ検索と食事ログの管理を行う.まず料理名や材料名などの検索条件を入力すると条件に合致するレシピと各レシピに何らかの関連がある別のレシピを検索する.具体的には,レシピどうしの関連度を計算し,関連度によって複数のレシピに順位をつける.関連の種類には3つある.1つ目は,「材料の類似」である.材料を少し変えるだけで,ユーザが気づかなかった別の料理を発見できる.2つ目は,「調理手順の類似」である.あるレシピと調理手順が似ているレシピを検索することで,自分に作れそうな料理を発見できる.3つ目は,「組合せの良さ」である.栄養バランスを考慮して,複数の料理を組み合わせて検索する.次に,検索された複数のレシピからユーザが1つ以上のレシピを選択すると,食事ログとして自動的に記録される.
「回想モード」では,蓄積された食事ログをグラフ等で可視化する.可視化によって食生活が明確になるため,ユーザ自身が問題点を把握することができる.食生活を改善するために,問題点を食事モードに反映させる.レシピの推薦では,問題点を考慮してレシピを自動的に出力する.ユーザは,自動的に出力されたレシピから選択するか,ユーザ自身が関連レシピ検索を行って出力されたレシピから選択する.以上の機能により,健康的な食生活を支援する.

8.採択理由

メタボリック症候群や記録型ダイエットなど、最近、料理と摂取カロリー、栄養バランスなどに対する関心は非常に高まっている。つまり、外食が重なると美味しそうな料理をついたべすぎてしまって、ダイエットに走りそれもうまくいかない人が増えている。
苅米さんの提案は、できるだけ自分で料理を作ることと、作る(食べる)料理のログをできるだけ簡単に撮れるようにすることとの2つを目的とする提案である。
未踏では、2007年度下期に大宮健太君が似たようなダイエット支援システムを提案・開発しているが、大宮君の場合には、外食が主で、食事メニューの他に運動メニューを加えたところに特徴がある。
今回の苅米さんの場合には、栄養バランスでは共通しているが、料理レシピーが加わっている点が異なる。特に、レシピーの関連を、材料、料理手順、組合せの良さの異なる3つの観点から検索できるところがユニークである。
食事の記録を取ればいいと言うのは誰しも分かっているが面倒なので長続きしない。どれだけ少ない入力の手間で、どれ位の近似で栄養バランスを記録できるかや、食事ログや栄養バランスをどうすれば分かりやすく可視化できるかなどについて、充分配慮しながら、開発を進めて欲しい。
全体の工数が間違いなく大きくなるので、メリハリをつけた開発のスケジューリングをお願いしたい。