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2007年度第II期未踏ソフトウェア創造事業(未踏ユース)  採択概要


 



1.担当PM


筧 捷彦



2.採択者氏名


代表者

佐野 将史(東京農工大学大学院工学府情報工学専攻)

共同開発者

なし



3.プロジェクト管理組織


株式会社ゴーガ



4.採択金額


3,000,000円



5.テーマ名


Scriblog 2.0



6.テーマ概要(応募時資料を一部分改訂)

誰でも手軽に情報を発信することのできるブログ、発信された情報を効率よく受け取ることのできるRSS、近過ぎず遠過ぎない距離で誰とも繋がることのできるSNSといったサービスは、毎日当然のように利用されるようになった。最近では、無意味とも思われる何気ない普段の行動を数分単位で世界に発信するようなサービスまで登場している。個人が世界に向けて発信する情報は文字だけに留まらず、写真、動画へと急速に広がり、普段は見過ごしてしまうような風景を写したスナップ写真、家族を撮ったホームビデオまでもがインターネット上で共有されている。さらに、これらの膨大な情報を素材と捉え、共有するだけでなく、互いにコメントを追加しながら楽しむといったサービスも注目されている。文字、写真、動画と次々にリッチなコンテンツが簡単に発信できるようになったにも関わらず、これまで決定打が放たれていないのが、漫画やイラストなど人の手によって描かれたコンテンツを扱うサービスである。漫画やイラストも結局のところは画像なので、既存のシステムで代用できるという意見もあるかもしれない。情報工学に身を置くコンピュータのプロなら当然の考えである。しかしながら、漫画やイラストを描いているのは、漫画やイラストのプロなのである。結局は同じ画像だから…ではなく、コンピュータに繋げば自動的に写真が取り込まれ、ボタン1つで共有できるデジカメの写真のように、面倒な操作をすることなく、描くだけで漫画やイラストを共有できるシステムが求められているのである。また、SNSに代表されるコミュニティ系のサービスでは、漫画やイラストが会員を獲得するための重要なコンテンツと位置付けられているが、漫画家やイラストレータは慢性的に不足しているのが現状である。さらに、漫画やイラストにはたくさんの閲覧者がいるにも関わらず、閲覧者の間でやり取りされるのは、簡単なコメント程度である。今回は、これらのある意味もったいない状況を打開するサービス、システムを提案する。



7.採択理由(担当PMからのコメント)

ペンデバイスがもっと広く使われていいはずだ,というのが手書き文字認識の研究に携わりペンデバイスを使ってきた提案者の思いである。それに,漫画やイラストなど,動画的ファクタを含んだ情報の交換がもっと盛んになっていいはずだ,とも感じている提案者が,そうした情報交換ができる場を提供する仕組みを作りを提案した。
漫画やイラストを描く人は,ペンデバイスを活用している。その動的な作成状況も含めて作品の情報交換ができるようにする。この仕組みをSNSなどに上げて,多くの人に使ってもらうことを企てる。
作画の過程も含めて表示するという着想を買っての採択である。ついでながらに,提案書がこれまでやってきた手書き文字認識の機能も組み込んだものにまで仕上げてくれることも期待したい。


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