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2005年度下期 未踏ソフトウェア創造事業  採択案件概要


 



1.担当PM

   原田 康徳 (NTTコミュニケーション科学基礎研究所 主任研究員)



2.採択者氏名


開発代表者

 石野 明  (九州大学 大学評価情報室 助手)

共同開発者

 小林 隼人 (九州大学 システム情報科学府 情報理学部門 修士課程)



3.プロジェクト管理組織


  NTT出版株式会社



4.採択金額


 1,500,000



5.テーマ名


  Webアプリケーションによるロボットプログラムの開発環境



6.関連Webサイト


  http://www.jollypochie.org/



7.申請テーマ概要

 ロボットブームにより現在,多くのロボットが広く一般に市販されている.しかし,その中でもプログラムを開発できるものは僅かしかない.たとえ,開発環境が用意されていても,それらを使うためには多くのことを学ばなければならず,ロボットを用いて何かやりたいことを持っているが,そのための下準備の大変さにその実現をあきらめてしまった人も多いのではないだろうか.
 ロボットをはじめとした組み込み機器におけるプログラミングに関しては,これまでも数多くの手法が提案されているが,それらの多くは高度に専門的な知識を要求し,提供されるツールもいわば玄人好みな専門的なものであることがほとんどである.
 一方,計算機のユーザインタフェースは近年,劇的に進化し,その結果,計算機は広く一般に普及するに至った.特に,WWWの普及は単なるデータ交換の仕組みを超えて,メール,スケジュール管理,写真管理などのWebアプリケーションの登場により,個別のアプリケーションを必要としていた領域にまで応用が広がっている.
 ロボットプログラムの開発においても,開発環境を使いこなすということは目的ではなく手段にすぎず,それらは簡単であれば簡単なほどよい.Webアプリケーションはその実装上の制約により通常のアプリケーションよりも使いにくい点もある.しかし一方で,インストールが不要であり,常に最新のものを使うことができ,他のユーザとの情報共有が容易であるといった大きな長所をもつ.
 本プロジェクトでは,Webアプリケーションの技術を応用することで,WWWブラウザだけを用いてロボットプログラムを作成することができる環境の提供を目的とする.ロボットとPCの間にWWWサーバーを介することで高度なインタフェースとグループ内の情報共有が可能な環境および,ロボット自身がWWWサーバーとなる環境の両方の開発をおこなう.
 この Webアプリケーションによるロボットプログラムの開発環境の実現により,子供を含めた一般の多くの人々がロボットプログラムの開発に容易に参加することが可能となり,その成功はより高度なロボットの実現へとつながる突破口となる.



8.採択理由

 ロボットのプログラミングをWebアプリを介して行おうというシステム.開発者は毎年RoboCup4足ロボットリーグで優秀な成績を収めている経験から,グループでの迅速なチューニングが重要であり,Webアプリによるプログラミング環境という結論に至った.
 この開発の成果やノウハウの蓄積は,RoboCupだけでなく,突発的なデモを行うような様々なシステムへの応用も可能である. 非常にユニークな成果が期待できる.


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