IT革命の進展に伴い、デジタル技術やネットワーク技術を活用して、生活の質的向上を図ることが重要となっています。私は、最近、源氏物語に強く関心を抱くようになりましたが、この分野では、まだ、IT革命の恩恵を十分に活用しきれていないのが現状であると感じました。
そこで、昨年、この未踏プロジェクトにおいて「源氏物語の鑑賞支援ツールの開発・整備」と題して、源氏物語の鑑賞に役立つ各種の情報を、IT技術を駆使して使いやすい形に整理し、さらに源氏物語に興味を持つ人たちの新たなコミュケーションツールにもなりうることを目標にソフトウェアを開発しました。この結果、「IT技術を駆使して使いやすい形に整理」する点と、「新たなコミュケーションツールにもなりうる」点には一定の成果が得られたと自負しております。
しかし、「源氏物語に興味を持つ人たち」誰にでも簡単に使えるかという点においては、まだ以下のような課題が残っております。
●会員の登録・認証・管理・アップロードの仕掛けの整備。
●手入力困難な情報の入力支援
また、現在の源氏物語の鑑賞支援ツールには以下のような改善の余地も残っています。
●縦書きのサポート(源氏物語の愛好家たちの間では、縦書きには根強いニーズがあります)
●古書の鑑賞支援(古書画像と本文の対応をとって、崩し字に慣れていない人が古書を読む一助とする)
そこで、今回は、これらの課題を実現し、源氏物語に興味を持つ人たち誰にでも簡単に使えるツールに進歩させることを目標にした開発を行いたいと考えています。
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