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2004年度第2回未踏ソフトウェア創造事業 成果評価報告書(プロジェクト全体について)



 プロジェクトマネジャー: 原田 康徳 (NTT コミュニケーション科学基礎研究所 主任研究員)



1.プロジェクト全体の概要


 エンドユーザに向けた使いやすいソフトウェアを目指したプロジェクトを主に採択した.



2.プロジェクト採択時の評価(全体)


 採択時には,提案が狙っている方向は共感できるものの,その進め方に問題があるというプロジェクトが何件かあった.本事業は実際には開発期間が短く,その期間内で開発費を使いきらなければならないので,提案時点で具体的な開発スケジュールが決まっていないと,なかなか難しい.本来なら採択時におけるそのような進め方の問題は重大な欠陥とみなされ,不採択のひとつの理由となるだろう.
 しかし,本制度に応募される方々は必ずしも相談相手に恵まれている人ばかりではなく,半年後に単独でこちらが期待するような開発プランが立てられるかどうか不安であった.せっかく開発の方向性や目標には共感できるのであるから,少ない開発資金でよいので,大きな成果は期待しないけれど,色々な人たちの影響を受けて進めて行ったほうがよいのではないか,と考え,採択にいたったプロジェクトが数件ある.
 結論からいうと,そうして採択した方々は短期間で非常にすばらしい成果を上げられた.彼らは,長年,情熱をこめてその問題に取り組んでこられ,その目標は非常に明確で,本人のスキルも極めて高かった.ただ,盲目的に進めてきたために,袋小路に入り込んでしまっていたので,なかなかうまく行かなかったのかもしれない.審査の難しさを示す例である.
 採択の基準は,研究的なプロジェクトの場合は主要部分の研究が終了しており,その実用化に関わるソフトウェアであるかどうかを基準とした.それ以外のプロジェクトは,技術的な新しさよりも,その開発によって誰でも簡単に使えるようにできるという点を重視した.



3.プロジェクト終了時の評価


 開始時の目標を上回る成果が出たもの2件,ほぼ期待通りの成果であるもの2件,目標まであと数ヶ月は必要とするもの2件であった.短期間の開発では,(家庭,職場の環境整備も含めて)開発環境をいかに速く整備するかが重要であるように思う.期待通りではなかったプロジェクトは開発期間中の転職という外部要因が原因であるように思う.
 プロジェクト全体では,2度の合宿を通じ他の開発者との交流も重視した.同僚としての助け合いと,ライバル意識とがうまくミックスされた,いい雰囲気の集団が形成されたのではないかと思う.今回の短期間の開発だけではなく,将来の開発者達の交流の礎となるとよいと考えている.


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