産業サイバーセキュリティセンター(ICSCoE)は、独立行政法人国際協力機構(JICA)と連携し、2021年度課題別研修「産業制御システムのサイバーセキュリティに係るインド太平洋地域(*1)向け演習」を2022年2月7日から9日にオンラインで実施しました。
本研修は、JICAが主催で、開発途上国のインフラ事業者、サイバーセキュリティに関連する政策を担当する政府機関等を対象に、日本の専門家から最新の脅威動向、必要なセキュリティ対策と対応プロセスを紹介するほか、講師陣及び他国研修員との情報交換、人脈構築を通じて、自国のセキュリティ政策の立案・実施、取組みの強化等に必要な能力構築を行うことを目的に実施したものです。

満永拓邦
東洋大学情報連携学研究科准教授
IPA ICSCoE講師

遠隔で模擬プラントを不正操作するハンズオンを実施
ICSCoEは、インド太平洋地域から招聘した研修生4か国計9名に対して模擬プラントを用いたハンズオン演習プログラムを提供するとともに、研修生が抱えるセキュリティの課題や必要となるセキュリティ対策などについて講師陣と話し合うグループディスカッションを交えた演習を行いました。
2021年10月にもICSCoEでは経済産業省と米国政府および欧州委員会との連携のもと、「インド太平洋地域向け日米EU産業制御システムサイバーセキュリティウィーク」 を実施しており、今回も日本とサプライチェーンを共有するインド太平洋地域全体でのサイバーセキュリティ能力の向上と、各国との連携強化に向けて取り組んでいます。
- (*1) インドネシア、マレーシア、モンゴル、ベトナム