【イベントレポート】
Venture Café Tokyo Thursday Gathering セッション

2021年6月8日

2021年5月20日(木)に開催された、Venture Café Tokyo Thursday Gatheringセッションの様子をご紹介します。

DADCは、5月20日(木)にVenture Café Tokyoが主催するThursday Gatheringで、「人類を空人に補完する計画 Vol.2 ―空のデジタル化 見えない空気の動きを見せる方法―」と題したオンラインセッションを開催しました。4月に開催した「人類を空人に補完する計画」の続編となるセッションでしたが、今回も多くの方にご視聴いただきました。
当セッションはDADCの YouTube 新しいウインドウで開きますでご視聴いただけますが、内容を簡単にご紹介します。

  • 開催日時:2021年5月20日(木) 17:00 – 18:00
  • スピーカー(敬称略):
    三菱電機株式会社 ビジネスイノベーション・DX戦略室 スマートシティプロジェクトグループ 信江 一輝
    DADC 自律移動ロボットワーキンググループ プログラムディレクター 南 政樹
ドップラーライダーとは?

ドップラーライダーとは、風速と風向きを高精細に計測する装置で、30km先、500m先の風況を見える化していくもの。従来は飛行機が離着陸する空港で用いられており、気象レーダーで追える雨天時の乱気流ではなく、晴天時の乱気流を計測するのに利用され、空の安全のために活躍している。

風、つまり大気の動きをどうやって測るのか?

風を測っているのではなく、空気中のエアロゾル(大きさ1/10~数ミクロンの浮流粒子)に対し、光を当て、返ってくる方向により風向を、時間によって距離を、周波数によって風速を計測している。エアルゾルは大気中で常に動いているため、送った周波数と戻ってくる周波数が違っている。この原理がドップラー効果と同じ原理となり、風がどこに向かってどのスピードで入っているかが分かるセンサーとなっている。

それはどんなことに役立つと思っているのか?

今は空港などの空の安全監視や、都市の再開発時のビル風対策、さらに、風力発電のアセスメント調査や、効率的な発電のために利用されている。これからは、これらに加えてドローンや空飛ぶクルマのために利用されるようになる。
ドローンは風に弱く、そのため、風を読むことはドローンを飛ばすうえで重要な要素になっている。しかし、風を読むことは属人的な能力となっており、現状、ドローンは人がいなければ飛ばせない。人にはコストもかかるため、ドローンを自律移動できるようにしたい。そのためにドップラーライダーが役に立つ仕組みとなる。 ドップラーライダーが手軽なものとなり、使ってもらえるものになっていけばリアルタイムに風の繊細なデータができていく。今の風況情報の使い方は、花火をあげるかあげないかといった判断のために、風の情報を買うような知識の使い方。これに対して、三菱電機ではデータをどう使って、どう連携するかによって新しい価値を生み出そうという取り組みをしている。そういうところにDADCはシンパシーを感じ、一緒にやれないかと考えている。

ドローンや空飛ぶクルマの運用で使うための課題とは?

空の移動革命、ドローン前提社会に向けてはそれによって価値が生まれることと、社会的受容性拡大という両輪が回る必要がある。それを回す中でも、特に高品質な運航環境を重点としており、とりわけ、風況の正しい理解について注目している。
ドローンの運航計画を立てる際、明日、明後日飛ばせるかの判断は気象情報で行う。しかし「このタイミングで飛ばす」と判断するのは、パイロットがその場で行わなければできない。これをロボットができるようにしなければ、自律ロボットが飛ぶことは難しく、そのためには地上付近、上空を含めた風況の正しい理解が必要になる。 また、風況を知るためのドップラーライダーの設置方法、設置場所については、よく検討していかなければならず、普及させるためにはビジネスモデルを成立させる必要がある。さらに、実際ドローンで宅配を行っていこうとするには、ドローンが離発着するための場所、ルール作りなども必要になっていく。

この技術を使ってどういう世界を作ろうとしているのか?都市空間のデジタル化にどのように貢献できそうか?

空をデジタル化することで、地球温暖化への対応ができると思っている。ドローンによって運送の一部が電動化する。また、船舶を動かすためにうまく風を捕まえて運用効率をよくすることができる。さらに、ビル風の問題などを解決して都市計画に貢献できると思っている。そうしていくためには、業界の標準化、規格などが大切になってくる。これを世に広めていく構想もしながら、実装に向けて邁進している。
DADCでもドローン産業全体を見渡した自律移動ロボットのアーキテクチャ設計という壮大なことを開始しており、その中でもドローンが主役になりがちだが、ドローンを取り巻く環境も、とても大切なもの。風の情報がビッグデータになっていくと風の動きや変化も追えるようになるかもしれない。そのためにも、データ連携は重要で、様々なプレイヤーが出てこなければいけないと思っている。

今後予定されている取り組みのご紹介

2022年の規制緩和に向けて環境を整えていくスケジュールで、事業開発に努めている。また、このセッションのVol.1でお話した空飛ぶクルマにも協力しており、「空飛ぶクルマの仮想体験コンテンツ」も共同制作中となっている。


詳しくは、セッションの動画をご覧ください。
「人類を空人に補完する計画 Vol.2 ―空のデジタル化 見えない空気の動きを見せる方法―」 - DADC公式Youtube 新しいウインドウで開きます


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