第2回産業アーキテクチャの検討事業インキュベーションラボテーマ募集事前告知

2021年4月1日

産業アーキテクチャ設計を推進すべき候補となるテーマをインキュベーションラボとして募集し、Society5.0の実現に向けた各種支援を実施します。

 Society5.0※1 の実現に向け、社会システムや産業構造の最適な連携等を通じ、その総合的な信頼性等の確保と日本の産業競争力の強化を図ること、また社会的課題を解決することを目的として、2020年5月15日「デジタルアーキテクチャ・デザインセンター(Digital Architecture Design Center: DADC)」は創設されました。DADCは、多様なステークホルダーの参画を得て、透明性、公平性、中立性を確保しつつ、社会システムや産業構造の全体の見取り図である「アーキテクチャ※2」を設計し、デジタル時代に必要となる分野横断的な社会インフラを構築していきます。同時に、DADCでは設計を主導できる専門家の育成も行います。
 DADCは、Ⅰ. 生活者の利便性向上や市場拡大が見込める分野、Ⅱ. 産業の国際競争力の強化につながる分野、Ⅲ. 多分野の様々なプレーヤーが関与し標準等を決めることで効果がある分野、Ⅳ. インフラやルールの形成に寄与し横展開可能な分野 の4つの分野から優先的にテーマを選定して取り組んでいきます。

※1 サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)
Society5.0Society5.0
※2 その環境下におかれたシステムの基本的なコンセプトや特性であり、要素と要素間の関係性や、設計や進化の原則として表現される(IS0/IEC/IEEE42010:2011)


図1 DADCの対象


図2 DADCの役割



 今回ご紹介する「インキュベーションラボ」の取組みは図3に示す取組みです。


図3 インキュベーションラボの取り組み


図4 DADCとの連携によりできること


インキュベーションラボ

 インキュベーションラボとは、DADCが取り組むべき産業アーキテクチャのアイデアを、その実現に関心のある民間企業等から募集する枠組みです。今回、インキュベーションラボとしての第二回の募集を2021年5月上旬(日付未定)より開始いたします。インキュベーションラボでは、アーキテクチャ設計を通じた各種支援を実施することで、応募テーマの特徴に適した展開方法を検討します。

インキュベーションラボで採択されたテーマは、DADCを中心に応募者及び多様な組織・機関・専門家と連携しながら、半年間を基本に以下に取り組みます。

  • ゴール・目的の明確化と課題の構造化(創出される社会的価値、必要とする技術、産業領域の同定等)
  • 規制当局含むステークホルダーの特定と関心の具体化
  • アーキテクチャ設計を実施するためのアクションプラン整理 /等

 上記の取組みを通し、応募テーマの特徴を踏まえた解決すべきクリティカルな課題を明確にした後は、必要に応じ、多様なステークホルダーと連携したアーキテクチャ設計を本格化するためのワーキンググループ(WG)をDADCに設置することを目指します。
※仮に、半年間の議論を経てアーキテクチャ設計以外の取組みがより重要であること等が発見できた場合には、必ずしもWG設置を目指すのではなく、技術開発、標準化、普及啓発等の各種展開を支援する専門機関との連携も併せて検討します。

図5 アーキテクチャ策定から実用化検証・普及までの流れ(イメージ)

インキュベーションラボにおける活動内容とDADCによる支援内容

 前述のインキュベーションラボの取組みを推進するために、DADCが応募者やその他のステークホルダーと連携しながらアーキテクチャ設計に着手するための前提整理や設計の試行を主体的に行います。そのためのDADCによる支援内容は下記になります。

    【インキュベーションラボにおける活動内容】
  • 目指すべきゴール、応募テーマのもたらす社会的な価値、必要とする技術、産業領域、ステークホルダーの整理・構造化
  • そのための対象分野の国内外の技術、ビジネス、規制等の検討状況の整理
  • アーキテクチャ設計の試行
  • 継続的議論のためのアクションプラン・展開方法の具体化 /等
    【アーキテクチャ設計推進のための支援例】
  • 対象分野の関連企業、有識者、所管官庁等との議論の場の設定
  • アーキテクチャ設計を先行的に推進する海外機関がある場合、その機関との議論の場の設定
  • アーキテクチャ設計試行の支援

インキュベーションラボで募集するテーマ

    インキュベーションラボでは下記の基準で採択します。
  • 選定分野に関する4つの原則(重要分野の選定基準)
    • 日本の生活者の利便性向上に寄与し、かつ市場拡大の可能性が見込める分野
    • 産業の国際競争力の強化につながる分野
    • 多分野の様々なプレーヤーが関与し、標準等を決めることで効果がある分野
    • 単なるアプリケーションではなく、インフラやルールの形成に寄与し、横展開可能な分野
  • Society5.0の実現に寄与し、分野横断的かつ社会的課題に対するソリューションとしての展開が見込めるような、サイバー・フィジカルシステム(CPS)を前提とした生活や産業の新たな基盤に関する課題・テーマであること
  • ルール・規制の再設計や社会のガバナンスの再定義等も解決手段として想定されること
  • 市場の国際化が加速し、我が国産業の競争力の強化あるいは産業構造の再定義が必要とされている分野であること
  • 複数の規制当局や既存、新規の産業界のプレーヤー、コアとなるユーザー等ステークホルダー及びそれぞれの考え方の多様性が高く、アーキテクチャの設計により課題の解決が見込めるもの

応募されたテーマの採択は、DADCにおいて開催される有識者会議による審議を経て決定されます。

スケジュール・応募方法(検討中)

提案募集は5月上旬(日付未定)に開始する予定です。
応募方法は、下記の提案書項目に従い、必要事項を記入して応募頂くことを想定していますが、詳細は募集開始時にお知らせします。

【提案書項目(案)】

  1. ビジョン
    • アーキテクチャ設計を通じて創出する価値・実現する社会の姿
    • 想定する利用場面、利用者、ステークホルダー /等
  2. 該当する重要分野の明確化
    • 「生活者の利便性向上や市場拡大が見込める分野」「産業の国際競争力の強化につながる分野」「多分野の様々なプレーヤーが関与し標準等を決めることで効果がある分野」「インフラやルールの形成に寄与し横展開可能な分野」の4つの分野にあてはまると考える理由
  3. 対象分野の現状・関連する内部・外部環境要因の把握
    • 対象とする産業分野の動向(規制・技術・国際面で、過去の経緯と将来の予測を踏まえる)
    • 現状の課題(市場内外の両面)、想定される原因、官民でこれまで試行された解決策とその限界 /等
  4. アーキテクチャを通じた課題解決
    • アーキテクチャに注目した理由、アーキテクチャを用いて解決したい課題 /等
  5. 今後のアクションプラン
    • 自律的に推進できる体制
    • DADCに期待する支援

インキュベーションラボの活動プロセス

 インキュベーションラボ活動は半年間を一区切りとし、WG採択審査を実施します。

 パターン1:
 インキュベーションラボ活動を半年間実施し、アーキテクチャ設計に向けたWGを設置した場合
 パターン2:
 インキュベーションラボ活動を半年間実施し、アーキテクチャ設計以外の別の展開策が適切であると判断された場合
 パターン3:
 2022年度のインキュベーションラボ案件の提案募集によりインキュベーションラボ活動を開始した場合(2021年度に非採択案件も再応募可能)

図6 ラボの公示~ラボの終了までのスケジュール

現在進めている取り組み

    第1回インキュベーションラボ 採択テーマ一覧(3件) ※4月末に活動の結果を公開予定
  • サービスロボットのより広範な活用に向けた安全・安心を確保するためのガバナンスモデル及び関連産業を含むビジネスエコシステムを実現するアーキテクチャの検討
  • 家庭生活で使用される汎用機器を用いた、Personal Generated Data(個人から生成されるデータ)を活用した健康管理・予防を中心とするサービスを実現するアーキテクチャの検討
  • 「第三者データ取引機能」を通じて信頼性を担保したうえで、多種多様な分野間のデ ータの流通・活用を可能とするアーキテクチャの検討

  • 2021年度のラボスケジュール(案)と募集内容イメージ

    募集内容については2020年度のものを踏まえ検討中

      【ラボスケジュール(案)】
    • 5月   募集開始
    • 6月   採択審査
    • 7月   活動スタート(採択決定のものから順次スタート)
    • ~2月  活動終了
    • 3~4月 終了審査

      【募集内容イメージ】

      2020年度と大きくは変わらない予定

    【ダウンロード】2020年度の提案書 docx (Word形式:143KB)



    本件に関するご意見・お問い合わせは以下の連絡先へお寄せください。

    IPAデジタルアーキテクチャ・デザインセンター 菊地、大石
    E-mail:メールアドレス