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IPAについて

プレス発表 高等教育機関向けにIT技術者育成のカリキュラム等を新たに策定

2011年5月23日

独立行政法人情報処理推進機構

 IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)オープンソフトウェア・センターおよびIT人材育成本部 産学連携推進センターは、わが国におけるオープンソースソフトウェア(OSS)(*1)の技術者育成を図るため、「OSSモデルカリキュラム(*2)」の新版V2および「第3回OSSモデルカリキュラム導入実証」でとりまとめた教材等を公開しました。
URL:http://www.ipa.go.jp/software/open/ossc/oss_jinzai/

 OSSは、スマートフォン等の組込み機器や企業のLinuxサーバーなど、ビジネスでの利用が進んでいます。一方、OSSはコミュニティなどオープンな環境で開発が行われ、ライセンス形態も一般の商用ソフトウェアと異なっている場合があります。OSSをビジネスで有効に利活用するためには、OSSに関する技術的な知識に加えて、OSSコミュニティとの連携方法やOSSについての法務的な知識等が必要です。

 IPAが実施したOSS活用ビジネス実態調査(*3)では、日本においてOSS技術者が十分に供給できているとはいえない点を指摘しています。また、IPAが2010年9月に地方自治体に対して行った調査(*4)では、情報システムで重視する点として①導入時の初期コストの抑制、②導入後の保守・運用コストの抑制の2点が、経年(2007年から2010年まで)で高い割合を示しています。初期コストや運用コストが商用ソフトに比べて低く抑えられるOSSのシステム構築が可能な技術者が増加すれば、TCO(*5)を抑え、利用者のニーズにあったシステムの提供が可能になります。

 そこでIPAではOSS技術者育成のための教育機会が増加するよう、IT技術の国際標準カリキュラムであるCC2005(*6)に準拠した「OSSモデルカリキュラムV1」を策定し、その評価のため大学・高専・専修学校・企業研修機関等、10の高等教育機関において講義等を実施する導入実証事業を、2008年12月から2011年3月の期間に実施しました。

 導入実証事業の結果、フレームワーク等を利用したWebアプリケーション開発に関する知識、OSS開発プロセスやコミュニティマネジメントに関する知識、組込みソフトウェアのデバイスドライバー開発に関する知識等の項目が不足していることが判明しました。

 この結果を踏まえ、不足していた項目の追加と、OSSモデルカリキュラム全体の記載内容を見直して、「OSSモデルカリキュラムV2」を策定し公開しました。「OSSモデルカリキュラムV2」は、教育現場で実証済みのモデルカリキュラムとして、教育機関のニーズに合わせた講義を実施することが可能になっています。今後IPAでは「OSSモデルカリキュラムV2」および導入実証でとりまとめた教材等を産学連携による高度IT人材育成事業に活用する予定です。

■「OSSモデルカリキュラムV2」および導入実証の教材等は下記URLからダウンロード可能です。
http://www.ipa.go.jp/software/open/ossc/oss_jinzai/

プレスリリースのダウンロード

脚注

(*1) オープンソースソフトウェア(OSS):ソースコードが無償で公開され、誰でもその改変と再配布が自由にできるソフトウェア。
(*2) シラバスと学習ガイダンスで構成され、2008年10月に策定、公開。また複数の教育機関で活用が可能となるよう、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス表示2.1(非営利団体であるクリエイティブ・コモンズによるプログラム著作物以外の画像、映像、楽曲、文学作品などの「コンテンツ」をフリーに流通させようとする仕組み、あるいはそこで使われるライセンス方式)を適用。
(*3) OSS活用ビジネス実態調査:IPAが2007年度から2009年度に毎年実施した「わが国のOSS活用ITソリューション市場の現状と将来展望に関する調査」。
http://www.ipa.go.jp/software/open/ossc/seika_1004.html
(*4) 2010年オープンソフトウェア利用促進事業 第4回地方自治体における情報システム基盤の現状と方向性調査
http://ossipedia.ipa.go.jp/doc/382/
(*5) Total Cost of Ownership:情報システムの保有に関わる、購入から廃棄までの総コスト(時間、費用)のこと。
(*6) CC2005(Computing Curricula 2005):米国の3つの主要なIT関連団体・組織が2005年に共同で作成したコンピュータ理工学系の学部生を対象にした教育カリキュラム。「コンピュータ・エンジニアリング(CE)」、「コンピュータ科学(CS)」、「情報システム(IS)」、「情報技術(IT)」、「ソフトウェア・エンジニアリング(SE)」の5つの分野から構成。

本件に関するお問い合わせ先

IPA IT人材育成本部 産学連携推進センター 伊藤

Tel: 03-5978-7536 Fax: 03-5978-7516 E-mail:電話番号:03-5978-7536までお問い合わせください。

報道関係からのお問い合わせ先

IPA 戦略企画部広報グループ 横山 / 白石 / 大海

Tel: 03-5978-7503 Fax:03-5978-7510 E-mail:電話番号:03-5978-7503までお問い合わせください。