2011年1月21日
独立行政法人情報処理推進機構
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IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)は、「Cisco Linksys WRT54GC」におけるセキュリティ上の弱点(脆弱性)に関する注意喚起を、2011年1月21日に公表しました。
「Cisco Linksys WRT54GC」を応答不能状態にされる可能性があります。対策方法は「開発者が提供する対策済みファームウェアに更新する」ことです。
1.概要
シスコシステムズ社(Cisco Systems, Inc.)が提供する「Cisco Linksys WRT54GC」は、ネットワークを相互接続するためのルータです。
「Cisco Linksys WRT54GC」には、細工されたHTTPリクエストの処理に問題があるため、バッファオーバーフローというセキュリティ上の弱点(脆弱性)が存在します。この弱点が悪用されると、「Cisco Linksys WRT54GC」を応答不能状態にされる可能性があります。
下記のサイトから対策済みファームウェアを入手して、更新してください。
http://tools.cisco.com/security/center/viewAlert.x?alertId=22228
最新情報は、次のURLを参照下さい。
http://jvndb.jvn.jp/jvndb/JVNDB-2011-000007
本脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき、以下の報告者からIPAが届出を受け、JPCERT/CC(一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター)が製品開発者と調整を行ない、2011年1月21日に公表したものです。
報告者 | : | 株式会社フォティーンフォティ技術研究所 鵜飼 裕司 氏 |
(2009年8月17日届出) |
2.脆弱性による影響
「Cisco Linksys WRT54GC」を応答不能状態にされる可能性があります。
3.対策方法
対策方法は「開発者が提供する対策済みファームウェアに更新する」ことです。
4.本脆弱性の深刻度
(1)評価結果
本脆弱性の深刻度 | □ I(注意) | □ II(警告) | ■ III(危険) |
---|---|---|---|
本脆弱性のCVSS基本値 | 7.8 |
(2)CVSS基本値の評価内容
AV:攻撃元区分 | □ ローカル | □ 隣接 | ■ ネットワーク |
---|---|---|---|
AC:攻撃条件の複雑さ | □ 高 | □ 中 | ■ 低 |
Au:攻撃前の認証要否 | □ 複数 | □ 単一 | ■ 不要 |
C:機密性への影響 (情報漏えいの可能性) |
■ なし | □ 部分的 | □ 全面的 |
I:完全性への影響 (情報改ざんの可能性) |
■ なし | □ 部分的 | □ 全面的 |
A:可用性への影響 (業務停止の可能性) |
□ なし | □ 部分的 | ■ 全面的 |
注)■:選択した評価結果
AV:AccessVector, AC:AccessComplexity, Au:Authentication,
C:ConfidentialityImpact, I:IntegrityImpact, A:AvailabilityImpact
5.本脆弱性のCWE分類
6.参考情報
(1)「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップ」について
ソフトウェア製品及びウェブサイトの脆弱性対策を促進し、コンピュータウイルスやコンピュータ不正アクセス等によって、不特定多数のコンピュータ(パソコン)に対して引き起こされる被害を予防するため、経済産業省の告示に基づき、官民の連携体制「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップ」を整備し運用しています(図6-1参照)。
最新の届出状況は 「脆弱性関連情報に関する届出状況(プレスリリース)」 を参照下さい。
図6-1.「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップ」の基本枠組み
プレスリリースのダウンロード
本件に関するお問い合わせ先
IPA セキュリティセンター(IPA/ISEC) 渡辺/大森
Tel: 03-5978-7527 Fax: 03-5978-7518
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報道関係からのお問い合わせ先
IPA 戦略企画部広報グループ 横山/大海
Tel: 03-5978-7503 Fax: 03-5978-7510 E-mail: