|

・セキュアで信頼性の高い経済社会の実現に必要となるソフトウェアの安全性・信頼性を向上させる技術に特段の配慮を行います。本分野は、生活・公共分野にこだわりません。

・2003年度も引き続き、特段の配慮を行う分野として、「セキュリティ分野」と「ソフトウェアの信頼性・生産性向上分野」があります。

セキュリティ分野

ウイルス被害が個人ユーザにまで拡大し、不正アクセスの多発などセキュリティに対する脅威はますます拡大しており、圧倒的多数を占める一般ユーザも安心できる対策が求められています。さらに、電子商取引の拡大および電子政府の実現に伴う個人情報の保護や電子認証の信頼性確保などもあり、安全な情報利用の基盤となるセキュリティ対策は、これからも取組みが必要な分野です。

ソフトウェアの信頼性・生産性向上分野

・一方、ソフトウェア開発においては、その信頼性や頑健性の確保、開発コストの低減などが難しい課題となってきています。とりわけ、大規模なネットワーク等において一旦障害が発生した場合には、国民生活や企業取引に対し多大な影響を与えるものとなっています。

・ソフトウェアの信頼性向上への取組みと、それに必要なソフトウェアの生産性向上への取組みは、目に見えて成果が現われにくい分野ではあるものの、今まで以上に取組む必要がある分野です。

取組みが急がれており、かつ技術的にもチャレンジングな分野として、新たに「オープンソフトウェア分野」と「ビジネス向きグリッド分野」を掲げています。

オープンソフトウェア分野

・オープンで改変可能なOSを活用した情報システムは、ソフトウェアの透明性が高く、セキュリティを確保しやすくなっています。

・諸外国におきましては、フランス、ドイツ等で政府機関がオープンソフトウェアを推奨しております。米国でも既にオープンソフトウェアの利用が一部の政府機関においてなされている状況にあります。また、アジアでは中国がオープンソフトウェアを積極的に支援しており、政府主導でYang Fan Linuxを開発していると言われています。他方、我が国におけるオープンソフトウェアの活用は遅れています。

・このため、脆弱性の発見やセキュリティ対策を行いやすいLinuxをはじめとするオープンソースOS・ミドルウェア、その開発ツール等の開発を今後3年間にわたり支援します。

・また、セキュアな電子政府の実現に必要となる、オープンソースOS上の業務環境や日本語環境をはじめとするアプリケーションを含んだ業務システムの開発・実証を行います。

ビジネス向きグリッド分野

・グリッドコンピューティングとは、ネットワーク上に分散する様々なコンピュータを統合して利用する技術であり、高速なグローバルネットワークの発展をベースに科学技術分野における研究が進み、グリッドシステムの構築も進んでいます。

・この技術がビジネスの分野でも活用できれば、システム負荷への柔軟な対応、信頼性の高いシステムの実現、コスト削減等が可能となり、経済社会にとって大きなメリットとなります。ただ、ビジネスの分野における活用のためには、システム全体の資源管理、障害への対応、セキュリティの確保等多くの技術的課題を克服する必要があります。

・当協会は、今後のビジネス分野における情報システムの発展に有意義なこの分野を将来の重要なインフラ技術と位置づけ、今後3年間かけて取組んでいきます。
|