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OSS技術教育のためのモデルカリキュラムに関する調査

本調査の目的

オープンソースソフトウェア(以下、OSSという)の分野では、ITソリューションを構築するためのOS、ミドルウェア、ネットワーク、開発ツールが着実に整備されており、情報経済社会を支えるソフトウェア技術基盤としての地位を確立しつつあります。一方で、OSSの普及を阻害する要因として、OSSを活用できる人材不足が指摘されています。OSSがその有効性が社会で広く認知され、普及していくためには、組織の中でOSSを活用したITシステムの運用管理を行う「OSS利用技術者」と、SI事業者、ソフトウェア開発会社等に所属してOSSを活用したITシステムの構築を行う「OSS利用開発者」の育成が重要な鍵を握っています。一部の先進的な大学・専修学校ではOSS教育が行われていますが、実践的なOSS技術の習得は、個々の技術者の好奇心・探究心などの個人の努力に負っているのが現状です。

そこで、本調査事業では、OSSを利用する企業(ユーザ、SI事業者)におけるOSSスキルのニーズ調査と、先進的なOSS技術教育の海外事例調査を実施した上で、技術系学生に対するOSS技術の基礎教育及び現役のシステムエンジニア等に対するOSS技術の補完教育を行うためのモデルカリキュラムを提言し、我が国のOSS普及を支えるOSS技術者の育成に資することを目的としています。

調査内容

本調査事業は、OSSがより広く活用されるようになるための基盤整備の一環として、OSS利用技術者及びOSS利用開発者を体系だって教育するための基礎資料を策定し、OSSの普及を支えるOSS技術者の育成を支援するために実施するものです。

具体的には、社内にOSS利用技術者(OSSを活用したITシステムの運用管理を行う要員)を確保したいユーザ企業及びOSS利用開発者(OSSを活用したITシステムの構築を行う要員)を確保したいSI事業者等の需要サイド(産業界)が求めるOSS技術者の人材像と、現状の教育・研修機関等の供給サイドが育成するOSS人材像のギャップ分析を企業のニーズ調査等を踏まえて実施します。また、先進的なOSS技術教育の海外事例調査を行って、参考とすべきカリキュラムのイメージを明らかにします。

その上で、技術系学生(大学、専門学校)を想定したOSS技術の基礎教育モデルカリキュラムと、「ITスキル標準v2 2006」の職種におけるITサービスマネジメント(旧オペレーション)、アプリケーションスペシャリスト、ITスペシャリストを想定したOSS技術の補完教育モデルカリキュラムを提言します。各科目について講義計画(シラバス)、教科書・参考教材、評価方法等のコースウェアを提言し、教育・研修機関がOSS技術教育の実務に役立てるようにすることを期待しています。

本調査は、株式会社野村総合研究所に委託して実施しました。

調査報告書

調査1:ユーザ企業が求めるOSS利用技術者のOSSスキルに関する調査
ユーザ企業を対象に、OSSの利用状況、OSSに関する認識、OSSの活用方針、OSSを活用したITシステムの運用管理に携わるOSS利用技術者に期待するOSSスキル、現状において当該OSSスキルを習得させるための教育方法に関する調査。
調査2:SI事業者等が求めるOSS利用開発者のOSSスキルに関する調査
SI事業者、ソフトウェア開発会社を対象に、OSS活用ビジネスの状況、OSSに関する認識、OSS活用ビジネスの方針、IT技術者の全体とOSSスキルを持つIT技術者の構成、OSSを活用したITシステム構築に投入できる技術者及びITシステム運用後のトラブル対応のサポートができる技術者に求められるOSSスキル、現状において当該OSSスキルを習得させるための教育方法に関する調査
調査3:我が国の教育・研修機関が提供するOSS技術教育の現状とギャップ分析
我が国の教育・研修機関が提供しているOSS技術教育の現状を整理し、調査1と調査2で明らかとなったニーズ調査結果と照合して、過不足が無いかなどのギャップ分析を実施
調査4:先進的なOSS技術教育の海外事例調査
中国、韓国の主要大学等におけるOSS技術教育のカリキュラム、講義計画(シラバス)、教材の内容(目次、抄訳)等を調査し、日本、中国、韓国、欧米の大学等におけるOSS技術教育を比較分析。
調査5:モデルカリキュラムの提言
調査1から調査4の結果を踏まえて、技術系学生を想定したOSS技術の基礎教育のためのモデルカリキュラムと、ITスキル標準の職種(ITサービスマネジメント、アプリケーションスペシャリスト、ITスペシャリスト)を想定して、OSS技術を補完教育するためのモデルカリキュラムを提言。
なお、本報告書のスキルレベルと、ITスキル標準との対応関係は以下のとおりです。

 
本報告書の
スキルレベル
ITスキル標準の
スキルレベル
説明
基本
レベル
1
2
上位者の指導の下に、要求された作業の一部を独力でできる。
応用
レベル
2
3
要求された作業がすべて独力でできる。
OSSモデルカリキュラムコースウェア一覧

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