情報社会全体が知恵を共有することにより、より良いソフトウェアを生み出していくこと(オープンソース)、仕様を共有することにより、ソフトウェアの選択肢を拡大すること(オープンな標準)は、車の両輪のように、社会を支えるソフトウェアにとって重要な要素です。オープンソフトウェア・センターは、これら双方の普及促進に努めていきます。
オープンソフトウェア・センターでは、第一期中期目標期間中、オープンソースソフトウェア(OSS)が選択肢の一つとなるよう、基本ソフトウェア、ミドルウェア、アプリケーション等の開発を支援するとともに、性能評価、学校・地方公共団体への導入実証を行なってきました。これらの取り組みを通じ、ユーザがOSSに関して抱く不安を取り除き、客観的なデータを社会に向けて発信することが目的でした。
第二期中期目標期間中は、これらの成果を踏まえ、システム連携等の相互運用性確保に必要不可欠なソフトウェア基盤の整備、情報システムの中立公平な仕様記述に不可欠な技術参照モデルの策定、人材育成等に重点的に取り組み、国際的な視野のもと、オープンソフトウェアの利用促進を図ります。ここでは特に「相互運用性」という視点を重視し、特定ベンダーの製品に依存しないIT環境の創出に力を注いでいきます。
特定ベンダーによるロックインは、ソフトウェア産業における参入障壁の一つです。他のベンダーにとって参入障壁が厚いために、ソフトウェア開発が活性化せず、ひいては国内のソフトウェア産業が空洞化する恐れもあります。ソフトウェア産業は、他のあらゆる産業に対する重要な基盤であり、その空洞化はわが国にとって大きな問題といえます。したがって、大手はもちろん、地域系のソフトハウスに至るまで、多様なベンダーが生き残っていけるような環境整備を、情報社会全体が考えなければなりません。オープンソフトウェア・センターは、こうした視点でOSSおよびオープンな標準に対する取り組みを続けています。