(旧)オープンソフトウェア・センター2007年度「自治体等におけるオープンソースソフトウェア活用に向けての導入実証」成果 Rubyの普及を目指した自治体基幹業務システム構築

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2007年度「自治体等におけるオープンソースソフトウェア活用に向けての導入実証」成果 Rubyの普及を目指した自治体基幹業務システム構築

 Rubyは、世界的に利用が拡大されつつある国産OSSプログラミング言語です。このRubyの開発を始めたのが松江市在住の技術者であることから、松江市では産業振興政策として「Ruby City MATSUEプロジェクト」を立ち上げRubyの普及を推進しています。しかし、現状Rubyが最も利用されているのは情報系フロント業務が大半であり、基幹系業務システムに対する適用事例が少ない上に基幹系業務システム特有の処理(帳票出力処理、バッチ処理等)への適用時の安全性、処理性能等の確認が不十分と言われています。また、Rubyを熟知した技術者もまだ少なく、自治体システム構築技術者に多いCOBOL技術者にとって、Rubyでのシステム開発はハードルの高いものとなっています。
 そこで、松江市が平成20年度から運用を予定している「高額合算システム(高額医療・高額介護合算制度にかかわる事務処理)」をRuby及びOSS技術によって構築し、その開発を通じて前述の課題解決に向けた各種検証を行いました。実証検証時点では高額医療・高額介護合算制度の細目が未確定であったため、本運用時手戻り発生のリスクがありましたが、Rubyによる開発の標準化、コーディング規約の作成等により、メンテナンス性を考慮したシステムが作成出来ました。大量データのバッチ処理や帳票印刷機能などRubyの基盤技術に無い機能も、個別にライブラリとして開発、もしくは既存OSSを利用するなどの工夫によって開発を行いました。また、COBOL技術者でもRubyでのシステム開発を行えるように人材教育マニュアルも作成しています。結果として、Rubyでも堅牢な基幹業務システム開発が可能との評価が得られました。

成果報告書