(旧)オープンソフトウェア・センター2010年度日本OSS貢献者賞・日本OSS奨励賞

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2010年度日本OSS貢献者賞・日本OSS奨励賞

 本事業は、平成23年6月末のオープンソフトウェア・センター廃止に伴い、日本OSS推進フォーラムに引き継がれました。最新情報は日本OSS推進フォーラムよりご確認ください。

■選定方法
自薦、他薦により広く推薦を受けた候補者(計51名、14団体)の中から、審査委員会(委員長:竹内 郁雄/ 東京大学 名誉教授)の審査によって受賞者を決定しました。

■受賞式
2010年10月28日(木) 14:45~16:20 明治記念館 1F 相生
※「IPA Forum 20101」の合同授賞式典にて授賞を行います。



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IPA Forum 2010は、IPAの事業活動の成果の紹介と普及促進を目的として開催している主催イベントです。


2010年度「日本OSS貢献者賞」受賞者(4名 50音順)

・酒徳 峰章(さかとく みねあき)氏  →受賞内容の詳細

・須崎 有康(すざき くにやす)氏  →受賞内容の詳細

・曽田 哲之(そだ のりゆき)氏  →受賞内容の詳細

・武藤 健志(むとう けんし)氏  →受賞内容の詳細

2010年度「日本OSS奨励賞」受賞者(6名、2団体 50音順)

(個人)

・池田 百合子(いけだ ゆりこ)氏  →受賞内容の詳細

・岩松 信洋(いわまつ のぶひろ)氏  →受賞内容の詳細

・角藤 亮(かくとう あきら)氏  →受賞内容の詳細

・塚田 朗弘(つかだ あきひろ)氏  →受賞内容の詳細

・藤井 雅雄(ふじい まさお)氏  →受賞内容の詳細

・古橋 貞之(ふるはし さだゆき)氏  →受賞内容の詳細


(団体)

・OSGeo財団日本支部  →受賞内容の詳細

・しまねOSS協議会  →受賞内容の詳細

2010年度「日本OSS貢献者賞・日本OSS奨励賞」受賞内容の詳細

「日本OSS貢献者賞」

酒徳 峰章(さかとく みねあき)氏
「クジラ飛行机」の名義でいくつかのオープンソースソフトウェアを開発・発表している。その中でもユニークなのが日本語プログラミング言語「なでしこ2」で、Windows上でMS Excel/Wordなどと連携した定型処理を手軽に行える実用的な処理系として支持を集めている。

須崎 有康(すざき くにやす)氏
1CD Linuxの代名詞であるKNOPPIX3日本語版の開発と継続したリリースを続けており、初心者へのLinux普及へ貢献した。仮想マシン、64ビット環境、教育用のKNOPPIXカスタム化を行う一方、重複除外を用いたインターネット仮想ストレージLBCAS4を利用し、インターネットからOSを起動させるOS Circular5を開発するなど、社会への貢献は多大である。

曽田 哲之(そだ のりゆき)氏
NetBSD6の開発に1996年頃から13年間以上携わり、カーネルを中心とした様々な分野で極めて高い見識を備えシステム管理、NetBSD/arcのポートメンテナを担当している。Unixへの造詣が深く、多くの技術者に“ご意見番”として親しまれている。

武藤 健志(むとう けんし)氏
Debian7Project公式開発者。「Debian GNU/Linux徹底入門」ほかOSSやJavaに関する著書・監修書が多数ある。Debian Projectでは印刷システム、インストーラ、国際化、リリース支援、FTPミラーといった分野のチームで活動した。最近はDebian Projectでは翻訳活動、Debian JP Projectではインフラ管理を主に担当している。



2

なでしこ:日本語でプログラムを作ることができる言語。

3

KNOPPIX:CD-ROMまたはDVD-ROMから起動することが可能なDebianベースのLinuxディストリビューション。

4

LBCAS:Internet 仮想ディスク。

5

OS Circular:任意のOS のディスクイメージをInternet で配信するフレームワーク。

6

NetBSD:Unix風のオープンソースオペレーティングシステム。 大規模なサーバーシステムや強力なデスクトップから携帯端末や組み込みデバイスまで、多くの機種で利用可能。

7

Debian:ボランティアの集まりによってフリーなオペレーティングシステム (OS) を作成しようとするプロジェクト。またはそのプロジェクトによって作成されたオペレーティングシステムを指す。




「日本OSS奨励賞」(個人)

池田 百合子(いけだ ゆりこ)氏
WordPress8で携帯ブログを構築するためのプラグイン「Ktai Style」を開発している。WordCamp(WordPressのイベント)やオープンソースカンファレンスなどのイベントにも積極的に参加。またWordBench(WordPress の地域コミュニティ)での勉強会を開催することで、開発者やユーザのコミュニケーションの場を提供している。

岩松 信洋(いわまつ のぶひろ)氏
Debian プロジェクトへ多くの貢献があり、とくに組込み向けのCPUであるSHアーキテクチャの移植で大きな貢献をしている。ブートローダー、基本ライブラリから、GUIアプリケーションの開発、組み込み分野など、活動の範囲は非常に広い。Debian Project公式開発者。

角藤 亮(かくとう あきら)氏
TeX9において、点在する日本語拡張機能を取り込み、不足する日本語対応は角藤氏が開発し、日本語環境を構築・配布している。日本語TeXのWindows実行形式の配布を行うほか、周辺ツールの日本語対応、利用者のサポートなどにも多大な貢献がある。

塚田 朗弘(つかだ あきひろ)氏
学校法人 日本電子専門学校内のコミュニティ活動「電設部」においてIT勉強会プロジェクトのリーダーを務めた。OSS技術者の貴重な情報交換や連携の機会となっている勉強会を学生にも浸透させようと考え、社会人向けの勉強会に積極的に参加するとともに、学生向けの勉強会を主催した。現在は、電設部の仲間が立ち上げた「SetucoCMS10」の主要メンバーとして、SourceForge、GitHub等で活動を続けている。

藤井 雅雄(ふじい まさお)氏
PostgreSQLにおいて、複製機能「ストリーミング・レプリケーション(Streaming Replication)」を開発した。コミュニティと協調して開発され、その過程で可用性や信頼性を一層向上すると同時に、性能スケーラビリティの向上も可能とした。ほかにも、バックアップ取得やサーバ停止に関するバグの修正、サーバ・クライアント間の通信方式を改善することで運用性を向上させるなど、PostgreSQLの改善に積極的に関わっている。

古橋 貞之(ふるはし さだゆき)氏
分散Key-Valueストアである「kumofs11」を開発し、OSSとして公開している。kumofsは複数の機器を一つの巨大なストレージとしてみなすことができるミドルウェアで、システムを停止すること無く簡単にサーバを追加/削除できる。また最近はkumofsでも利用している非同期メッセージングライブラリ、MessagePackを精力的に開発し、こちらもOSSとして公開している。


「日本OSS奨励賞」(団体)

OSGeo財団日本支部
OSGeo財団(The Open Source Geospatial Foundation)は、アメリカに本部をもつNPO法人であり、日本における公式の支部が「OSGeo財団日本支部(OSGeo.JP)」である。高品質のオープンソース地理空間ソフトウェアFOSS4G (Free and Open Source Software for Geospatial)などの普及を進めるためのイベントや講習会などを開催したり、関連するGIS12学会や生態学会等においてもFOSS4Gの利用の促進を図っている。オープンソースGISのプロダクト、海外での様々な利用状況の紹介や海外への日本の活動紹介に努めている。

しまねOSS協議会
島根県内におけるOSSに関わる企業、技術者、研究者、そしてユーザが交流することによって、技術開発力の向上を目指し、またOSSの認知度を高めて普及を目指していくことを目的に活動している。月に1回ペースで開催する「オープンソースサロン」の他、勉強会、視察等の活動も4年目に入り、島根県でのOSSリテラシー向上に貢献している。



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WordPress:データベースにMySQLを利用し、PHPで書かれたオープンソースのブログソフトウェア。

9

TeX: マークアップ言語処理系であり、チューリング完全性を備えた関数型言語でもある。文章そのものと、文章の構造を指定する命令とが混在して記述されたテキストファイルを読み込み、そこに書かれた命令に従って文章を組版して、組版結果を DVI 形式のファイルに書き出す。

10

SetucoCMS:日本電子専門学校電設部のCMS開発プロジェクト。

11

Kumofs:Apache License 2.0のもとオープンソースとして公開した分散型のストレージシステム。

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GIS:地理情報システム。


2010年度 日本OSS 貢献者賞審査委員会名簿

氏 名 所 属
委員長 竹内 郁雄 東京大学名誉教授
委員 石井 達夫 SRA OSS, Inc. 日本支社
委員 岩岡 泰夫 日本電気株式会社
委員 上田 理 ソニー株式会社
委員 梶本 一夫 パナソニック株式会社
委員 鈴木 友峰 株式会社 日立製作所
委員 瀧田 佐登子 Mozilla Japan 代表
委員 中野 秀男 大阪市立大学 教授
委員 まつもと ゆきひろ 株式会社ネットワーク応用通信研究所
委員 吉藤 英明 慶應義塾大学講師

(敬称略、50音順)