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情報セキュリティ

「X.Org Foundation 製 X サーバ」におけるセキュリティ上の弱点(脆弱性)の注意喚起

最終更新日 2008年6月10日
掲載日 2008年6月10日
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 独立行政法人 情報処理推進機構(略称:IPA、理事長:西垣浩司)は、「X.Org Foundation 製 X サーバ 」におけるセキュリティ上の弱点(脆弱性)に関する注意喚起を、2008年6月10日に公表しました。
  この脆弱性は、細工されたフォントファイルを読みこんだ場合に、任意のコードが実行されるというものです。 悪用されると、コンピュータ上でユーザの意図しないプログラムの実行やファイルの削除、ボットなどのツールがインストールされるなど、コンピュータが悪意ある第三者によって制御される可能性があります。
  対策方法は「製品開発者や各OS提供元が提供する最新バージョンにアップデートする」ことです。

1.概要

 X.Org Foundation が提供する X サーバは、Linux等にマウスによるウィンドウ操作などのGUI(*1)環境を提供する X Window System をオープンソースで実装したものです。

 X.Org Foundation製のXサーバには、PCF(*2)形式のフォントファイルの取扱いに問題があり、バッファオーバーフローというセキュリティ上の弱点(脆弱性)が存在します。この弱点が悪用されると、X.Org Foundation 製のXサーバがインストールされたコンピュータ上で、任意のコードが実行されてしまう可能性があります。

 この弱点は、2008年1月18日にX.Org Foundationが次のURLで公開したものです。
http://lists.freedesktop.org/archives/xorg/2008-January/031918.html

  最新情報は、次のURLを参照下さい。
http://jvndb.jvn.jp/contents/ja/2008/JVNDB-2008-001043.html

 本脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき、2006年10月16日に次の報告者からIPAが届出を受け、有限責任中間法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)が製品開発者と調整を行ない、2008年6月10日に公表したものです。
  報告者: CODE blog (codeblog.org) 塩崎 拓也 氏

2.脆弱性による影響

 Xサーバがインストールされたコンピュータにログインした攻撃者が、細工されたPCF形式のフォントファイルを攻撃対象のコンピュータに読みこませることで、Xサーバの権限で意図しないプログラムの実行やファイルの削除、ボットなどの悪意あるツールのインストールが行われてしまう可能性があります。

 また、Xサーバがネットワーク越しにアクセスできるように設定されている場合、Xサーバの認証を通過した攻撃者が、細工されたPCF形式のフォントファイルを攻撃対象のコンピュータに読みこませることで、Xサーバの権限で意図しないプログラムの実行やファイルの削除、ボットなどの悪意あるツールのインストールが行われてしまう可能性があります。

「X.Org Foundation 製 X サーバ」におけるセキュリティ上の弱点(脆弱性)

3.対策方法

 対策方法は「製品開発者や各OS提供元が提供する最新バージョンにアップデートする」ことです。

4.本脆弱性の深刻度

(1)評価結果

本脆弱性の深刻度 □ I(注意) □ II(警告) ■ III(危険)
本脆弱性のCVSS基本値     7.4

(2)CVSS基本値の評価内容

AV:攻撃元区分 □ ローカル ■ 隣接 □ ネットワーク
AC:攻撃条件の複雑さ □ 高   ■ 中   □ 低  
Au:攻撃前の認証要否 □ 複数 ■ 単一 □ 不要
C:機密性への影響
 (情報漏えいの可能性)
□ なし □ 部分的 ■ 全面的
I:完全性への影響
 (情報改ざんの可能性)
□ なし □ 部分的 ■ 全面的
A:可用性への影響
 (業務停止の可能性)
□ なし □ 部分的 ■ 全面的

注)■:選択した評価結果
AV:AccessVector, AC:AccessComplexity, Au:Authentication,
C:ConfidentialityImpact, I:IntegrityImpact, A:AvailabilityImpact

5.参考情報

(1)「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップ」について

 ソフトウェア製品及びウェブサイトの脆弱性対策を促進し、コンピュータウイルスやコンピュータ不正アクセス等によって、不特定多数のコンピュータ(パソコン)に対して引き起こされる被害を予防するため、経済産業省の告示に基づき、官民の連携体制「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップ」を整備し運用しています(図5-1参照)。

 最新の届出状況は 「脆弱性関連情報に関する届出状況(プレスリリース)」 を参照下さい。

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図5-1.「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップ」の基本枠組み

『脚注』

(*1) Graphical User Interface。コンピュータグラフィックスで表示された画面をマウス等で操作する環境。

(*2) Portable Compiled Font。Xサーバが取り扱うフォントファイルの形式の一つ。

本件に関するお問い合わせ先

独立行政法人 情報処理推進機構 セキュリティ センター(IPA/ISEC) 山岸/渡辺
Tel:03-5978-7527 Fax:03-5978-7518
E-mail: 電話番号:03-5978-7527までお問い合わせください。

報道関係からのお問い合わせ先

独立行政法人 情報処理推進機構 戦略企画部 広報グループ 横山/大海
Tel:03-5978-7503 Fax:03-5978-7510
E-mail: 電話番号:03-5978-7503までお問い合わせください。

更新履歴

2008年6月10日 掲載