2002年上半期ウイルス発見届出状況
2002年7月5日
情報処理振興事業協会
セキュリティセンター(IPA/ISEC)
2002年1月-6月のウイルス発見届出データの集計結果より「感染実害の割合」、「届出ウイルス名称」、「届出感染経路」及び「ウイルスの種類」についてのデータを、過去の届出データとの比較の形式で掲載した。
1.感染実害の割合
2002年上半期の届出件数は、前年同時期の約1.2倍に上った。
届出件数の中に占める感染実害件数は、2000年、2001年と約20%あったが、2002年上半期は1桁の9%となっている。
ウイルス対策ソフトの導入等、ウイルス対策の浸透により、感染前に発見対処がなされるようになったためと思われる。継続してウイルス対策を行うことが重要である。
(2002年は1〜6月)
| 1998年 | 1999年 | 2000年 | 2001年 | 2002年(※) | ||||||
| 感染被害 | 1619件 | 79.6% | 1953件 | 53.6% | 2182件 | 19.6% | 4676件 | 19.3% | 1037件 | 9% |
| 発見のみ | 416件 | 20.4% | 1692件 | 46.4% | 8927件 | 80.4% | 19585件 | 80.7% | 10530件 | 91% |
| 届出合計 | 2035件 | 3645件 | 11109件 | 24261件 | 11569件 | |||||
2.届出ウイルス名称
2002年上半期に届け出されたウイルスは69種類で、そのうち2002年に初めて届出られたウイルスは6種類(721件)であった。届出のあった主なウイルスの名称を下記に示す。
W32/Klez、W32/Badtransの2種類の届出件数が際立っている。何れも、セキュリティホールを悪用しており、添付ファイルを開かなくとも感染する危険がある。
(2002年は1〜6月)
| ウイルス名称 | 2000年 | 2001年 | 2002年(※) |
| ★* W32/Klez | 100件 | 5005件 | |
| ★* W32/Badtrans | 3281件 | 2973件 | |
| * W32/Hybris | 181件 | 4915件 | 615件 |
| * W32/Magistr | 1894件 | 469件 | |
| * W32/Fbound | 372件 | ||
| * W32/Sircam | 3017件 | 320件 | |
| ★* W32/Nimda | 891件 | 296件 | |
| * W32/Myparty | 239件 | ||
| XM/Laroux | 1041件 | 1034件 | 229件 |
| ★* W32/Aliz | 1402件 | 202件 | |
| その他 メール悪用ウイルス | 7018件 | 4860件 | 432件 |
| その他 上記以外 | 2869件 | 2867件 | 417件 |
| 全体合計 | 11109件 | 24261件 | 11569件 |
注)★印はセキュリティホール悪用ウイルス、*印はメール悪用ウイルスを示す。
1件の届出で複数のウイルス感染の届出が有るため、合計は届出件数に合致しない。
3.届出感染経路
感染経路としては、メール機能を悪用するウイルスが多数届出されたため、メールによる感染の割合は、海外からのメールによるケースを含めると全体の約98%になっている。
添付ファイルは開く前に必ず最新のワクチンソフトで検査をすることが重要である。
(2002年は1〜6月)
| 感染経路 | 1999年 | 2000年 | 2001年 | 2002年(※) | ||||
| メール(海外含) | 2443件 | 67.0% | 10014件 | 90.1% | 21581件 | 88.9% | 11365件 | 98.2% |
| ダウンロード | 195件 | 5.3% | 82件 | 0.7% | 593件 | 2.4% | 42件 | 0.4% |
| 外部媒体(海外含) | 611件 | 16.8% | 428件 | 3.9% | 677件 | 2.8% | 49件 | 0.4% |
| 不明 | 396件 | 10.9% | 585件 | 5.3% | 1410件 | 5.8% | 113件 | 1.0% |
全体合計 |
3645件 | 11109件 | 24261件 | 11569件 | ||||
「メール機能+セキュリティホール」を悪用して感染を広げるウイルスが急増しており、2002年上半期は、約74%を占めるまでになっている。
このタイプのウイルスは、メール本文を見ただけ、あるいはプレビュー表示しただけで感染する危険性があるため、ブラウザ(Internet
Explorer)のバージョンアップなどの対策が必要である。
(2002年は1〜6月)
| ウイルスの種類 | 1999年 | 2000年 | 2001年 | 2002年(※) | ||||
| セキュリティホール悪用ウイルス | 0件 | 0% | 507件 | 4.6% | 6338件 | 26.1% | 8604件 | 74.3% |
| メール悪用ウイルス | 1138件 | 30.9% | 6692件 | 60.2% | 14263件 | 58.8% | 2326件 | 20.1% |
| マクロウイルス | 2013件 | 54.8% | 3393件 | 30.5% | 2812件 | 11.6% | 480件 | 4.1% |
| その他のウイルス | 524件 | 14.2% | 528件 | 4.7% | 848件 | 3.5% | 159件 | 1.5% |
| 全体合計 | 3675件 | 11120件 | 24261件 | 11569件 | ||||
注)1件の届出で複数のウイルス感染の届出が有るため、合計は届出件数に合致しない。
セキュリティホール悪用ウイルスは、メール機能も悪用している。