2000年上半期(1月〜6月)ウイルス発見届出状況

2000年7月7日
情報処理振興事業協会
セキュリティセンター



1.発見届出件数

 2000年1月〜6月の半年間のウイルス発見届出データの集計より「届出ウイルス名称」及び「届出感染経路」についてデータをグラフに表記して下記に示す。 1999年1年間のデータとの比較によると、ウイルスの種類としては、VBS/LOVELETTER届出の急増に伴い、前年0.1%の割合であったスクリプトウイルスの割合が全体の23.1%を占めるまでになった。

  1999年 2000年(1月〜6月)
 マクロウイルス 2013件 54.8% 1449件 44.0%
 Windows、DOSウイルス 1570件 42.7%  1075件 32.7%
 スクリプトウイルス 3件 0.1% 760件 23.1%
 Macintoshウイルス 89件 2.4% 7件 0.2%

 全体合計

3675件 3291件

 (※1件の届出で複数のウイルス感染の届出が有るため、合計は届出件数に合致しない。)

2.届出ウイルス名称

 発見届出のあった主なウイルスの名称を下記に示す。
 届け出されたウイルスは77種類で、そのうち2000年1月以降に初めて届け出られたウイルスは24種類(736件)であった。
 なかでも、「VBS/LOVELETTER」は、2000年5月に初めて届出がされた月に346件もの件数になっている。このウイルスを含め、 「W32/Ska」や「W32/PrettyPark」など、メール機能を悪用するウイルス発見が引き続いており、注意が必要である。

  1999年 2000年(1月〜6月)
●マクロウイルス    
 XM/Laroux  998件 27.2% 561件 17.0%
 W97M/Marker 116件 3.2% 204件 6.2%
 W97M/Ethan 120件 3.3% 143件 4.3%
 W97M/X97M/P97M/Tristate 127件 3.5% 137件 4.2%
 W97M/Class 271件 7.4% 100件 3.0%
 その他マクロウイルス 381件 10.4% 304件 9.2%
     
●スクリプトウイルス    
 VBS/LOVELETTER      495件 15.0%
 VBS/Freelink 3件 0.1% 172件 5.2%
 その他     93件 2.8%
     
●Windows、DOSウイルス    
 W32/Ska(Happy99) 992件 27.0% 433件 13.2%
 W32/PrettyPark 121件 3.3% 430件 13.1%
 W32/Fix2001 5件 0.1% 76件 2.3%
 W32/CIH 297件 8.1% 70件 2.1%
 アンチシーモス 40件 1.1% 20件 0.6%
 その他 115件 3.1% 46件 1.4%
     
●Macintoshウイルス    
 AutoStart9805 88件 2.4% 7件 0.2%
 その他 1件 0.0% 0件 0%
全体合計 3675件 3291件

注)    ※印は、1999年に初めて届出のあったウイルスを示す。

上記の主なウイルス名称の表を円グラフに表したものを次に示す。


   

また、2000年1月から6月までのウイルス発見届出件数の3ヶ月移動平均および各月のウイルス別の届出件数のグラフを下記に示す。5月を除くと、毎月 400〜500件台の件数で推移しているが、少しずつ増加傾向にあることが分る。
 XM/Larouxウイルスは、毎月の届出件数にあまり変化は無く常に上位を占めている。Excelのデータファイルに感染するため感染が拡がり易いこと、発病機能を持たない為感染していても気が付かないことが、感染の多い原因と考えられる。「VBS/LOVELETTER」「W32/Ska」「W32/PrettyPark」は、メールを悪用するウイルスであり、順位の入替えはあるものの毎月の届出で上位を占めており注意が必要である。

3.ウイルス感染経路

 感染経路としては、ネットワークからの感染が増えている。  メールによるケースが最も多くなり、海外からのメールを含めると全体の86%を占めている。  メールツールのアドレス帳からアドレスを盗み、そこにウイルス自身が感染した添付ファイル付きのメールを送信する種類のウイルスが増加しており、 知合いからウイルスの入ったメールが届くことになるので、怪しげな添付ファイル付きのメールは知合いからのものこそ注意すべきである。

  1999年 2000年(1〜6月)
 メール(海外含) 2443件 67.0% 2828件 86.0%
 ダウンロード 195件 5.3% 40件 1.2%
 外部媒体(海外含) 611件 16.8% 223件 6.8%
 不明 396件 10.9% 199件 6.0%
全体合計 3645件 3290件

  4.ウイルス感染台数

 感染台数においては、2000年は0台の件数が前年の46%から81%に大きく増加しており、ワクチンによるウイルス検査により、感染を未然に防いでいるものと思われる。
(0台は、FDのみの感染及びファイルのみの感染を意味し、事前の検査により、パソコンに感染する前にウイルスを発見したものである。)

  1999年 2000年(1〜6月)
 0台 1692件 46.4% 2682件 81.5%
 1台 1316件 36.1% 414件 12.6%
 2台以上 5台未満 401件 11.0% 143件 4.3%
 5台以上10台未満 122件 3.3% 36件 1.1%
10台以上20台未満 64件 1.8% 6件 0.2%
20台以上50台未満 33件 0.9% 2件 0.1%
50台以上 17件 0.5% 7件 0.2%
全体合計 3645件 3290件

以 上