1999年ウイルス被害届出状況

2000年1月14日
情報処理振興事業協会

1999年1月〜12月の一年間のウイルス被害届出データの集計結果より「被害届出ウイルス名称」及び「被害届出感染経路」についてのデータをグラフに表記し、また感染 台数を表にして、'98年との比較の形式で掲載した。
 1998年の同データとの比較によると、まずウイルスの種類としては、W32/Ska(Happy99)が多く届出られたことにより、従来型ウイルスの割合が増え、 '98年の23.3%から45.2%に増加した。

ウイルスの種類 1998年   1999年  
マクロウイルス 1589件 76.7% 2013件 54.8%
従来型ウイルス  483件 23.3%  1662件 45.2%
全体合計 2072件   3675件  

 (※1件の届出で複数のウイルス感染の届出が有るため、合計は届出件数に合致しない。)

被害届出のあった主なウイルスの名称を下記に示す。
 届け出されたウイルスは70種類で、そのうち1999年に初めて届け出られたウイルスは24種類(1658件)であった。 なかでも、W32/Ska(Happy99)が992件の件数となっている。
 W32/Ska(Happy99)、W32/PrettyParkをはじめとしたトロイの木馬型のワームは、感染を拡めるためにメールの機能を悪用しているものが多いので、 注意が必要である。
 また新しいタイプのウイルスとして、VBS(VisualBasicScript)タイプのウイルスの届出が数件あった。

ウ イ ル ス 名 称 1998年 1999年
 XM/Laroux  960件 998件
 W97M/Class 19件  271件
 WM/Cap 441件 166件
※W97M/X97M/P97M/Tristate   127件
※W97M/Ethan   120件
※W97M/Marker   116件
 その他マクロウイルス 169件 215件
     
※W32/Ska    992件
 W32/CIH 34件 297件
※W32/PrettyPark   121件
 AutoStart9805 208件 88件
 その他従来型 241件 164件
全体合計 2072件 3675件

注)※印は、1999年に初めて届出のあったウイルスを示す。

 

 感染経路としては、メールの機能を悪用したウイルスの出現により、メールにより感染したケースの割合が増加しており、 海外からのメールを含むと67%の割合になっている。
 メールの機能を悪用したウイルスは、知らないうちにウイルスを外部に出して、ウイルス感染の加害者になる可能性が高いので、注意が必要である。また、不明の割合が少なくなっており、コンピュータ利用時における管理体制が強化されていることが伺える。

感 染 経 路 1998年   1999年  
 メール(海外含) 826件 40.6% 2443件 67.0%
 ダウンロード 77件 3.8% 195件 5.3%
 外部媒体(海外含) 700件 34.4% 611件 16.8%
 不明 432件 21.2% 396件 10.9%
全体合計 2035件   3645件  

 

  感染台数においては、1999年は、大量のパソコンに感染したケースは減少しており、感染の拡大を防いでいる傾向が伺える。
 また、感染台数の欄0台は、FDのみの感染及びファイルのみの感染の意味を示し、事前の検査により、パソコンに感染する前にウイルスを発見したものである。 '98年と比較して、0台並びに1台の感染にとどまる割合が増加して80%を越える割合となっており、 ワクチンソフトによるファイルの使用前検査や定期的なウイルス検査等、適切なウイルス対策が浸透しつつあることを示しているものと思われる。

感 染 台 数 1998年   1999年  
 FDのみ感染 416件 20.5% 1692件 46.4%
 1台 1000件 49.1% 1316件 36.1%
 2台以上 5台未満 373件 18.3% 401件 11.0%
 5台以上10台未満 129件 6.3% 122件 3.3%
10台以上20台未満 58件 2.9% 64件 1.8%
20台以上50台未満 39件 1.9% 33件 0.9%
50台以上 20件 1.0% 17件 0.5%
全体合計 2035件   3645件  

 以上、メールの機能を悪用したトロイの木馬型ワームが出現し感染被害が拡がっているので、対策として以下の基本的事項について周知徹底されることを希望する。

a)たとえ、友人、知人、職場の同僚から送られてきた電子メールであっても、添付ファイルは、開いたり、実行したりする前に、必ず最新のワクチンソフトでウイルス検査を行うこと。

b)ファイルに感染しないタイプの「W32/Ska(Happy99)」、「W32/PrettyPark」のようなトロイの木馬型ウイルスは、新種の場合は最新のワクチンソフトでも発見できない可能性が高いので、メールの添付ファイルでプログラムファイルを受け取った場合は、相手先に添付ファイルの内容の問い合わせを行う等により、必ずファイルの安全を確認してから実行すること。

以 上