1999年9月7日

情報処理振興事業協会

コンピュータウイルス被害の届出状況について(抜粋)

 

1.1999年8月ウイルス被害届出状況

 情報処理振興事業協会(略称IPA・石井賢吾理事長)は、'99年8月のコンピュータウイルス被害の届出状況をまとめた。

 ●被害届出件数

216件(先月299件、1月〜8月累計2,451件)

  [昨年8月 165件、昨年1年間2,035件(月平均約170件)、昨年1月〜8月 1,338件]

 ●被害届出状況

先月より減少したが、昨年の月平均を上回る届出件数となった。
1月から8月までの累計届出件数は、最も届出の多かった、1997年1年間の届出件数(2,391件)を越えている。
届出ウイルスの種類は25種類で、一番届出の多かったウイルスは、W32/Ska(Happy99)で66件(先月84件)であった。
初めてIPAに届出のあったウイルスは、「W97M/Opey」の1種類。
感染経路は、メールにより感染したケースが最も多く、不明を除いた届出件数の約76%の割合を占めている。

2.今月の特記事項

(1)W32/Ska(Happy99)について

 本ウイルスの届出件数が66件あった。初めて届け出があった今年の2月からの届出件数の累計が708件(月平均約101件)となった。安易に電子メールの添付ファイルを実行して感染した届出、相談が引き続き寄せられている。 
 たとえ、友人、知人、職場の同僚から送られてきた電子メールであっても、添付ファイルについては、開いたり、実行したりする前に、最新のワクチンソフトでウイルス検査を行うことが対策として重要である。

(2)IPAのWebサイトの情報について

 a)パソコン・ユーザのためのウイルス対策7箇条

  最近のコンピュータウイルス被害の傾向に対応して、対策の具体的事例を更新している。一読してウイルス感染の予防対策に活用されることを希望する。

 b)届け出ウイルス一覧

  「XM/Laroux」「WM/Cap」「W32/Ska(Happy99)」を初めとして、今月新種の「W97M/Opey」まで含めて、IPAに届け出のあったウイルスは全て概要を掲載している。不審なメッセージの表示などウイルスの発病と思われる症状からウイルスを特定、照合するときなどに活用されることを希望する。 

(3)情報セキュリティセミナー開催

 IPAでは全国の通産局と共催して、10/26〜11/30の期間に12箇所で情報セキュリティの最新動向と対策に関するセミナーを開催する。関係各位の積極的な参加をお願いする。日時、場所、参加申込方法等詳細は添付資料「開催のお知らせ」を参照。

3.ウイルス被害届出制度

 コンピュータウイルスの届出制度は、通商産業省のコンピュータウイルス対策基準('90年4月10日付通商産業省告示第139号、'95年7月7日改訂通商産業省告示第429号、'97年9月24日改訂通商産業省告示第535号)に基づき、'90年4月にスタートした制度であって、コンピュータウイルスを発見したものは被害の拡大と再発を防ぐために必要な情報をIPAに届け出ることとされている。

IPAでは、個別に届出者への対応を行っているが、同時に受理した被害届出等を基に、コンピュータウイルス対策を検討している。また受理した届出は、届出者のプライバシー を侵害することがないように配慮した上で、被害状況の調査及び検討結果を定期的に公表している。


 届出件数は、'90年4月通商産業省が告示した「コンピュータウイルス対策基準」に基づ いて、IPAが被害の届出機関に指定されてから受理した届出の件数である。今まで の届出件数は10,648件となる。次に示すグラフは、 '97年1月から'99年8月までの被害届出件数の月別推移を表したものである。

 

 

注記)'90年(4月〜12月)、'91年、'92年、'93年、'94年、'95年、'96年の届出件数はそれぞれ 14件、57件、253件、897件、1127件、668件、755件である。

 今月、届出のあったウイルスは25種類であった。届出件数の多いウイルスは、W32/Skaが66件となっている。初めて届けられたウイルスは、W97M/Opey(*印)の1種類である。(マクロウイルス129件、従来型90件、1件で複数のウイルス感染届出があるため、合計は届出件数の216件に合致しない。)

 

項番

ウ イ ル ス 名

届出件数

感  染  し  た  機  種

'99/8

IBM機

互換機

NEC98機

互換機

MAC機 FDのみ
XM/Laroux 47
W97M/Class 20
W97M/X97M/P97M/Tristate 20
W97M/Ethan 18
W97M/Marker
WM/Cap
XM/Compat
W97M/Melissa
W97M/Chack
10 W97M/Groov
*11 W97M/Opey
12 W97M/X97M/Shiver
13 WM/Imposter
14 WM/Nottice
15 XM/VCX.A
16 W32/Ska 66
17 W32/CIH 11
18 アンチシーモス
19 モンキー
20 D3
21 W32/ExploreZip
22 エルサレム
23 カスケード
24 サンポ
25 AutoStart9805

注)

 1.ウイルス名欄で、XMはExcelMacro、W97Mは Word97Macro、W97M/X97M/P97Mは、Word97Macro/Excel97Macro/ PowerPoint97Macro、WMはWordMacro、の略である。
 2.W32/は、Windows32ビット実行形式ファイルを感染対象とするウイルスを示す。
 3.感染した機種欄の印は、●感染有り、−感染無しである。

  8月の被害届出の詳細

 

問い合わせ先:
 

IPA(情報処理振興事業協会)セキュリティセンターウイルス対策室

TEL 03-5978-7508 FAX 03-5978-7518 E-mail virus@ipa.go.jp